2010年9月30日
2022年6月8日
「ねえねえ、 ヒカルの君 って、跡取り(東宮)さんより全然イケてなーい?」
一介の社員(公達)として会社(宮内)で働くヒカル源氏。
とはいえ、彼が社長(帝)の息子であることは周知の事実、そもそも最初から、平社員ではないそこそこの地位を与えられていた。加えて結構デキル男でもあったため出世もとんとん拍子。
なんといっても有力役員の双璧の片割れ(左大臣)の娘婿であるし、目の覚めるようなイケメンで何をやらせても人並み以上、注目度はいやがうえにも高まる。男女ともに彼の関心を得ようと集まる面々はひきもきらない。
だがそれは逆に、 ヘタなことはできない 、ということでも…
オフィスにて(一)
2010年9月28日
2022年6月8日
「おはよう、右近ちゃん」
「おはよう侍従ちゃん。毎日雨でやんなっちゃうねー」
「ほんと。洗濯物も乾かないしー。これで物忌でもなきゃ、とっとと宿下がりして着替え持ってくるとこなんだけどー」
社長(帝)の着物にアイロン(熨斗)をかけながらしばし無言の二人。
「ねえ右近ちゃん」
「なあに侍従ちゃん」
「前まえから誰かに聞こうと思ってたんだけどさ。ほら聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥っていうでしょ」
「だから、何」
「ぶっちゃけ、物忌って何?」
「はぁ?アンタここに来て二年でしょ。平安OLとしてそれ、どーよ?」
「や、あのね、大体は知ってんの…
「桐壺」背景その二
2010年9月27日
2022年6月8日
さて、愛されすぎたペーペー新人OL(桐壺の更衣)は亡くなり、その息子は跡継ぎ候補からは外され、正妻とその父およびやんごとなき関係の方々はほっと胸をなでおろしたのだが、社長(帝)はいっこうに彼女を忘れられない。
そんな社長の耳に、亡き恋人に生き写しという娘の噂が耳に入る。もしかしてそれは娘の父の策略だったのかもしれないが、社長は一も二もなく彼女を入社(入内)させる。
彼女の入った部署(部屋)の名は「 藤壺 」 。
光る君の源氏と並び、輝く日の宮、と呼ばれた「藤壺の女御」の誕生である。
今度は「ぺーぺーOL」どころか、家柄も身分も文句のつけようがない。なんとい…
「ひかるのきみ」復活♪ 「桐壺」の背景
2010年9月26日
2022年6月8日
以前、もうひとつのブログで不定期に連載?していた、大雑把な源氏物語訳、を復活させてみる。
しばらくは元記事を手直ししつつ再録、その後はぼちぼちと更新予定。
まずは源氏物語に対する勝手な持論。 源氏物語は、あらゆる少女漫画の大元である。
身分違いの悲恋によって生まれた、容姿端麗・頭脳明晰・運動能力にも長けた、非の打ち所のない主人公が繰り広げる恋の数々・・・
相手は 人妻 であったり、
誰とも知れぬ 街の女 であったり、
セレブで聡明な 未亡人 であったり、
亡き母にそっくりな 義母 であったり、
その義母にそっくりな 少女 であったり、 お局様 であったり、
落ちぶれた 深窓の令嬢 …
9月に読んだ本 その二
2010年9月14日
2023年9月13日
「小さいおうち」中島京子 読みました!
抄録を読んだ時の感動を裏切らないどころか大幅に増幅していただき、大変満足いたしました。はい、素直に面白かったです。ジェットコースターさながらに次から次へと事件が起こって目を放せない、というのとは違いますが、今よりほんのすこし昔の日本の日々を、これほど丁寧に、しかし入り過ぎることなく、ゆったりと語られるのもたまらなく心地良い。長い話ではないのだが、読み終わるのがもったいなくてゆっくり何日かに分けて読んだほどだ。(ちなみに私はかなり読むの速い。このくらいのページ数なら数時間で余裕)
「直木賞」がどのような基準で選ばれて…
9月に読んだ本 その一
2010年9月6日
2023年9月13日
「FUTON」中島京子
中島京子さんはついこの間、「 小さいおうち 」で直木賞をとられた方である。実は図書館で抄録を読んで、すっかりハマってしまい、某クレジットカードのポイントからゲットした密林ギフト券でうっかりクリックしてしまいました。あさってくらいに届くので、読んだらまたここに書きます。
「オール讀物」の抄録を読んだ、その同じ図書館で借りたのがこれ。何しろ語り口が柔らかく心地良く、それでいて結構シビアなので、もう読んでいるだけで幸せな気持ちになる。何かの講評にも書かれていたが、この方は書くことが好きで好きでたまらない、そういう感じがひしひしと伝わってく…
八月に読んだ本 その二
2010年9月3日
2023年9月13日
やっと夏休みが終わった・・・でもまだ暑い。あまりの暑さに、 向こう の更新が精一杯でこっち放置してた。記録しとかないとどんどん溜まっちゃうので一気に。 「ジーンワルツ」 「ジェネラル・ルージュの伝説」 海堂 尊
海堂さん作品は「バチスタ」から好きでよく読んでいるのだが、以前雑誌で連載されていた「マドンナ・ヴェルデ」の、代理母として娘の子を産むことになる母親、という設定が衝撃で続きが気になっていた。
「ジーン・ワルツ」はその関連作。衝動買いした時はそれを知らず、読んでみてびっくり(遅。ホントにファンなのか)。映画化もされるらしく、主役は私の大好きなカンノちゃん。…
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