2010年5月30日日曜日

五月に観た映画

小学校の運動会がやっと終わってホっとしたので久々更新。
ブルーレイに延々蓄積されていく映画たちからまたひとつ。

「ダーティーハリー3」(1976年アメリカ)

昔、テレビの洋画劇場が好きでよく観ていた。ダーティーハリーシリーズも多分、結構観ているはずだが、この年になってからノーカット字幕つきで観るとかなり印象が違う。
ストーリーだけ読むとおそらく典型的なハリウッド映画の古典、といえるがその実,
超・骨太な社会派映画。
登場人物は犯罪者にしろ警察関係者にしろ、ハリー以外の人間の方がよっぽど悪人。どっちがダーティーやねん。ハリーはむしろ真正面からダーティーなものに向かい合う、正義感の強い現実主義者。あ、そうかタイトルはそういう意味ね。と今になって理解。

良い映画は時代を的確に捉え、さらに予言する。
苦いラストシーンはそのまま、現代のアメリカ(日本も)が抱える問題にまっすぐ通じている。



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2010年5月21日金曜日

背骨をゆるめる

太極拳を習い始めて、はや五年目。
ということに今気づいて愕然としている。何か、「おっしょさん」(先生をこう呼んでいる)に教えてもらったことの1ミリも、いや0.001ミリも理解していないような気がしてならない。たかだか週イチの稽古(それすら行けない時もあり)で太極拳の極意を体得出来るなどとはもちろん思ってもいないが、それにしてもぜーんぜん、ダメ。

と、この雑誌に書かれたおっしょさんの言葉と姿を見て、実感した。

ちなみに表紙のシルエットはおっしょさん。中の記事をみればわかるが、とにかくいつどこから撮っても完璧!な姿と形。私が何も考えずに、あるいは何か考え事をしながら動くときは、体の感覚はほとんどお留守になっているのだが、おっしょさんはそうではない。目で見る、耳で聞く、皮膚で感じる、これが一定の器官だけを使うのではなく、常に全身が働いている。しかもその動きに無駄はない。
おっしょさんに言わせると「体が完全に静止する、ということはない、止まってみえても内部は動いている」。常に体全体が活動していて、それぞれの器官が見るべきもの、聞くべきもの、嗅ぐべきもの、感じるべきものを取捨選択しているイメージだろうか。
おっしょさんの動きには隙が無いが、決して閉じていない。いろんなものを大容量で受け容れる隙間(というより大空間?)が、いつもある。

「たった週一回の稽古で、私太極拳やってますーなんていう気になっちゃダメっすよ。日々、自分の生活にどう取り入れて、活かしていくか考えなきゃ。でないとやってる意味ない。単なるお稽古事にしないで下さいね」

・・・はい、反省してます。
まずは体重を減らして体力をつけ(と五年間ずっと言ってるような)。
立ち方と歩き方に気をつける(と五年間以下同文)。

とにかく、こんどこのブログに太極拳ネタを書くときは、もうすこし進歩していたいものだ。

2010年5月19日水曜日

ひっそりと

誰かを助けるというのはとても難しいことだ。例えば、自分の身近な場所で起きた、または身近な人が辛い目にあっている、ということであれば、何とか自分なりに関わる糸口を探すことも可能かもしれない。だがまったく縁のない場所でのことは、なかなか自分のこととして引き寄せて考えることは難しいし、まして支援するとなると、いったい誰のために何のためにするのか? 単なる自己満足ではないのか? 偽善じゃ? いろいろ考えているうちに機を逃してしまい、後悔だけが残る……しのごの言ってるうちに行動せい! なのだが、自分の生活に対する義務と責任との折り合いも必要なことなので、なかなか……などと脳内で言い訳をしまくっている最中に、ふと近所のスーパーで見つけた。
しょっちゅう行く店であり、千切り大根もたまに買っていたので、こういうのがあったらたぶん気づいたはず。以前は置いてなかった、と思う。

このタイミングで、しかも知事の似顔絵入(あまり似てないがそこはご愛嬌)の「宮崎産」。

目立つ特売コーナーに置いて大々的に支援の意を表するわけでもなく、普段の棚にひっそりと陳列。仕入れた人の、大したこと出来なくてごめんね、でも……という逡巡が垣間見えて非常に好感を覚えた。

日本人っていいなあ。

たまに変なのもいますが。特にマスコミ。これ必見です。

あ、宮崎産きりぼし大根、もちろん買わせていただき、煮付けにしました。美味しかったよ。

2010年5月12日水曜日

長い夜を彷徨うあなたに~おさ子のラジオお悩み相談

も、もしもしっ?は、はい、私です。ええ、ホントに?ああっ私の声がラジオから……ええ、今も聞いてたところです。名前が呼ばれても信じられなくて……どうしよう。あっごめんなさい、おさ子さん。あんまりびっくりしてご挨拶も忘れてしまって。こんばんは。何からお話すればいいのか……ええ、ええ。そうなんです。もう煩くて、不安で、毎晩眠れなくて。ああ、私の書いた葉書がお手元にあるんですね。ありがとうございます。

いえいえ、音としては小さいんです。何というか、背中をポリポリ、くらいの力で壁を掻く、ような感じでしょうか。いつからなのか……たぶん気づかなかっただけで最初からなのかも。ええ、先月から夫が長期出張で。見送ったその日の夜からずっと続いてます。一人だからなおのこと怖くて。だからこの頃、一日中ラジオをつけっぱなしに……ええ、そのおかげでこの番組を知ったので、そこはよかったんですが。今ですか?大丈夫です、ラジオもつけてますし何より電話してますから。その程度の音なんです、ええ。

ご近所ですか? 
いいえ、特に変なことは何も……角部屋なんで、玄関に向かって左側は道路ですけど、明るい通りですよ。見通しもいいし。人通りも多いです。
右隣は三十代くらいのご夫婦ふたり。平日は朝早くて夜遅いし、基本シーンとしてますね。声どころか、顔もしばらく見てないかも。
上はお年寄りのご夫婦と、あと室内犬。トイプードルだったかな? 躾の行き届いた大人しい犬で、ほとんど鳴き声なんか聞いたことないですね。
下の家族は……正直ちょっとウルサイですね。男の子三人だから。あっでも、嫌な思いはしたことないんですよ。朝は早くからドタバタしてますけど、早い時間に寝させてるのか、九時以降は嘘みたいに静かです。虐待?ありえないですね。

いいえ、中古ですが、決して古くは……確かまだ築三年くらいで、鉄筋コンクリートだし、ネズミなんか入る隙間ないですよ。ゴキブリすらまだ見たことないです。
引越してから?来月でちょうど半年、かな。そうなんです、出物だって言われて、思い切って買っちゃいました。この地域じゃ破格の値段らしいです。そうなんですよ、友達にも言われました。怪しい物件なんじゃないの?って。でも部屋じたいは快適で、すごく気に入っているんです。

本当にもう気味が悪くて。一体何処からその音が聞こえるのか、全然わからないんです。一晩じゅう一瞬も途切れることがないし……いいえ私、寝つきはいいほうですし、特に神経質でもないです。学生時代住んでいたボロアパートなんて今よりずっと騒がしかったですけど、全然気になりませんでした。ああ、そうですね。皆普段から仲良くしていましたから……正体のわかっている音は煩くても、不安にはならない。本当、そうですね。

子ども?
ああ……実は私、妊娠してて。ええ、もうすぐ4ヶ月です。つわり……よくわからないですね、初めてなので。ちょっと眠いくらいでしょうか。精神的に不安定……それはあるかも。夫もいないし、実家も遠いので……今ですか? 電話でわかるかしら? ああ、まだ鳴ってるわ……わかります?…………え? ラジオですか? 実を言うと今までは全然。聴き始めたのは夫が出発してから……あ!そうか!これ、この音って……ヤダ、アハハハハ!私ったら……そうですよね!この音、ラジオの音だ!ガリガリカリカリって……時々大きくなったり小さくなったりするのも、これ……やだ私バカみたい。おさ子さん、ありがとうございます! おさ子さんの番組に出会ってなかったら、私ノイローゼになってたかも。え?そもそもラジオを聴き出したせい?……てことは、私を置いていった夫が悪いんですね!アハハ。まったくもう、早く帰ってきてほしいです。

え、こんなので図書カードなんか貰えるんですか?何か悪いわ、単なる勘違いだったのに。いえそんな、ホントに感謝してます、おさ子さんには。ええ、もちろんこれからも聴きます!頑張ってください、ずっと応援し続けますから!ホントにありがとうございました!おやすみなさーい。

…………

「はい、では次のお葉書いきますね。今度も同じ埼玉県、えー、虎場木さんと仰る、男性の方ですね……あ、もう電話繋がってるみたいです、もしもし、こんばんは。虎場木さんですか?」

カリカリカリ……カリカリカリ

「……え?そうなんですか?お友達が。警察には?」

カリカリカリ……カリカリカリ

「そうなんですか……もう一ヶ月以上も。それはご心配ですね。奥様はどうしてらっしゃいま」

カリカリカリ……カリカリカリ

「……え?!ちょ、ちょっと待ってください、それ、さいたまの何処……」

プチッ。

あら、本当だ。止まったわ。うふふ、私バカみたいね、ホント。
手が汚れちゃった、洗わなきゃ。そうそう、包丁も台所に戻して、と。研ぎ直しに出した方がいいかな、使いすぎたから。うふふ。

お悩み相談、出してみてよかった。図書カード、いつ来るかなあ。楽しみ。

ホント、楽しみ。うふふ。






長杉かしらん
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2010年5月1日土曜日

観てきたぞォォォォォォ!!!


「劇場版銀魂 新訳紅桜編」

銀魂のコミックスは長女がすべて買っており、私も愛読しているのだが、何が面白いって合間にある手書きのエッセイが一番面白くて(ぁ、すまん)、実をいうと一番好きなキャラは銀ちゃんでも沖田でも桂でもなく、空知なのだった。(ぁ、キャラじゃない作者だ)
自分の作品が映画になるなんてものすごく嬉しいだろうし、天まで舞い上がっちゃってもおかしくはないのだが、
「映画だからって何張り切っちゃってんの? いつもと同じでいいじゃん。フツーにやろうぜフツーに」
ってそっぽ向きながら一所懸命言ってる感じで、だけどちょっと緊張しちゃってる感じで、続きなんかねぇぜ夢は一回限りだ期待すんな! と言いながら第二弾作る気マンマンのラスト、感動なんかしてんじゃねぇよと言わんばかりのグダグダ・ショートストーリー……ああ、何もかもが期待通りでございました空知さん、楽しませていただきましたありがとうございます。

とにかくこの人、「好きな小説・漫画・映画」が沢山あるんだろうなあと思う。絵も話も超絶うまいというわけではないのだが、全体から並々ならぬ「愛と勇気と情熱」を感じるんである。だけどそれはすごく謙虚で、押し付けがましくない。独りよがりでもない。人気の高さもそこにあるんじゃないのかなあ。
あとまだ三十代前半と若いのに、ギャグの元ネタが異常に古いことがあり、四十代どころか五十代くらいだぞコレ!と思うこともしばしば。年齢詐称してるんちゃうかと長女とは笑っていたが、おそらく空知氏の父上もしくは母上が超面白い人なんだろうと推測している。そのへんがまた好感が持てるというか、けっこう下品なこと言っててもオチ過ぎない理由なのかも。

好感が持てるといえば、三月で終了したテレビ版「銀魂」の主題歌を歌っていたDOES(ドーズ)、Mステに出ていたので観たが、こちらもまたオーソドックスな正しいバンドで、四十代のオバサンちょっとぐっと来ました。打ち込み系でない素の音、アツい演奏・歌が若者らしくて良いです。お試しあれ♪



ついでに
「銀魂」の登場人物はほとんど幕末の人物のパロディなのですが、映画では敵役で武市半平太が出てきて個人的にウケました。「龍馬伝」もかなり高視聴率を誇っておりますし、もしかしてこれ時流に乗ったってやつ? 頑張れ銀魂。テレビアニメの早期再開望む。