2025年12月12日
2025年12月12日
百鬼夜行シリーズ「塗仏の宴 宴の支度」の続き。これも鈍器本。 「塗仏の宴 宴の始末」京極夏彦(1998) な、なんといいますかその……頭の中どうなっちゃってんですか京極さんて人は。ようもようもまあこんな、複雑怪奇な群像劇をサラサラサラっと。その癖めちゃめちゃ読みやすいのはどういうことなの。それに2000年以前の作品というのも衝撃。戦後まもなくの話だというのに全く古くないし、何なら今ある問題にもダイレクトアタック。いったい何がどうなってこんな作品を書けるのか、それが恒例のそして最大の謎。以下ネタバレで盛大に語りたいのであける。 何より関口君が無事でよかっ…
友達かよ
2025年12月10日
2025年12月10日
珍しく有名人が夢に出て来た。しかも別カテゴリの人が短期間に二回。いずれも、見た理由はわかりやすい。その一はライブドキュメントの動画を観たからだし、その二は夜の地震で会見しているのをテレビで観て「大変だなあ、男性と違って化粧しなきゃだもんね。パパっと時短でしたんだろうけど」などと家人と話していたからだ。今まで殆どそういう即物的な夢を見たことなかったので新鮮だった。 その一 抽選に当たって、昔からファンのミュージシャンと会うことになった。歓声をあげる群衆で埋まった道の向こうからニコニコ歩いて来て、 「さあ、行こうか」 と手を繋いでくれた。温かくてすべすべふっ…
「撮ってはいけない家」
2025年12月2日
2025年12月2日
師走になりました。色々ギアを上げねば。大掃除?うーん? 「撮ってはいけない家」矢樹純(2024) なんで読もうと思ったのかキッカケは忘れたけど多分Twitter(x)で見かけた可能性大(最近大体そう)。矢樹純さんはこれがお初なんだけど、2002年に漫画原作者としてデビューしたのち、2012年「このミス」で小説家デビュー。 2020年『夫の骨』に収録された表題作で第73回日本推理作家協会賞短編部門を受賞、というかなりのベテラン作家さん。 「『その旧家の男子は皆、十二歳で命を落とす』というモキュメンタリーホラー制作にまつわる怪異」が発端なのだが、ここに至るま…
「落下の王国」
2025年12月1日
2025年12月1日
いつものTwitter(x)で見かけてシリーズ。「 構想26年、撮影期間4年、CGに頼らず、13の世界遺産と24カ国以上のロケーションをめぐって撮影された壮麗な映像と独創的な世界観」だそうです。しかも、監督が私財を投じた自主製作映画で、デビッド・フィンチャーとスパイク・ジョーンズが制作をサポート。石岡瑛子さん(万博フランス館ディオール部屋にも展示)がコスチュームデザイン担当(え、何で前回は話題にならんかったんや???私が知らんだけ???) 「落下の王国 4Kデジタルリマスター」ターセム The Fall / Tarsem Singh(2006米) 映像美…
「白い衝動」
2025年11月25日
2025年11月25日
色々押し迫って来たのでどんどん行くぞーーー!なのに図書館の予約本がまた順番キターーーー!(やけくそ) 「白い衝動」呉勝浩(2017) デビュー3作目。2018年、第20回大藪春彦賞、第39回吉川英治賞受賞作。 デビュー作とは雲泥の差の読みやすさで、ほぼ一気読み。審査員に指摘された点は殆ど修正できてるんじゃなかろうか。受賞も頷けるクオリティ。デビュー作同様「不条理な動機の犯罪」というテーマを踏襲しつつ、よりタイトにより踏み込んだ形になってる。ただ今回も、「明確な理由」は明かされない。ただその人間なりの考えと方向はあり、それに従っただけという感じ(それで…
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