おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

「ぶぶ漬けどうどす」

2025年6月30日  2025年6月30日 

  なんと近所の映画館ではやってなくて、新宿まで出かけてしまった(だって家人が観たいというし)。久々のテアトル新宿はすっかりキレイになってて椅子の座り心地もよき。


「ぶぶ漬けどうどす」富永昌敬(2025)


 例によって何の事前知識もないまま観た。なんとなく「翔んで埼玉」的なノリを予想してたけど全然違いました。ああいうぶっ飛んだ突き抜けギャグではなく、紛れもないミニシアター的な京都映画だった。色々後からジワジワ来る感じ。

 主人公まどか役の深川麻衣さん、どっかで見たことある……これほど芸能界に疎い私でも、と思ったら乃木坂46の一期生とな。率直にいってすごくはまり役だった。以下ネタバレなんで下げる。




 深川さん、京都に幻想を抱く「よそさん」の中でも更にタチの悪い、根本から勘違いしてしまった「よそさん」女子の役をよくもここまでやり切ったと思う。要はこのまどかちゃん、最初は単なる京都に憧れを抱くちょい天然ボケ女子なんだけど、どんどん「嫌な感じ」の子になっていくんだわ。最終的に関東人でも京都人でもない、別もんのモンスターと化す。いやーーーこれは室井ママにも大っ嫌い!って言われるよね当たり前。あの展開の説得力半端ない。

 この映画の中での京都人の「察し」「いけず」要素は初手からそれほど大仰でも桁外れでもなく、普通に常識的に考えれば理解できる範囲、と私は思ったけどどうだろう。出身が西だからなのかどうなのか。それに対してまどかちゃんの距離感は正直関東人としても違和感ある。そこまで素直っていうか図々しくないっしょ皆。つまりもともとヤバイ子だったのでは?疑惑。巷で言われる「いけずで嫌味な京都人」はその実、「憧れの京都に定住することで距離感大幅にバグらせた元から空気読めない気遣いできないよそさん」が化けた姿なのでは、などと思ってしまった。何しろプライベートを切り売りするコミックエッセイ作家だもんなあ。最低最悪の組み合わせと言っていい。設定から何から細部まで考え抜かれて、東西の言い分もガッツリ描いた上、ラストがいい感じにぶっ壊れてて良きでした。

 個人的にお気に入りはまどかファンの大学教授中村(若葉竜也さん)。あの喋り方やめい(笑)。どこの大学だろ、京大かなと家人(大学は関西圏)に言ったら、いや京大じゃないねアレは〇〇大だ、と断言していた。その確信は一体どこから。なんにし面白かったです。 

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