「FALL/フォール」

  これもCMがインパクト大だったやつ。テレビ画面で観たがかなりの迫力でした。


映画.comより

「FALL/フォール」スコット・マン

 FALL Scott Mann(2023英米合作)


 CMとコピーだけでストーリーは全く読まずに観たのだが、正直すまんかった。私、この映画を

「頭お花畑なインフルエンサーがバズるため調子こいて人里離れたテレビ塔(高さ600m)に昇ったはいいがアクシデントで降りられなくなった」

 話だとばかり思ってました。いや後半は合ってるのか。「頭お花畑~調子こいて」までが違う。案外(?)マジメな映画だった。クレイジーには違いないんだけど。真面目なクレイジーに徹している(なんのこっちゃ)。てか頭お花畑の人がバズるためだけにこんなとこ登るわけないんだわ。なんかこう、一般人に備わってるストッパーや安全弁みたいなのが吹き飛んだ、もしくは初めから無い。ある意味狂気の世界に住む人(もしくは足突っ込んだことのある人)じゃないとそもそも行動の理解が不能である。

 まあ冒頭の「フリークライミング」からして正気の沙汰とは思えないんですわ。フリークライミングとは「自然の造形のみをホールド(手がかり)やスタンス(足場)にして登る」ことらしいけど、ヒロインとその夫、親友の三人は、一応安全確保用のカラビナ付ロープを持ち、岩の隙間にクサビ?を打ち込む→クサビにカラビナ引っ掛ける→登る→さらに上の隙間にクサビ打つ→前のクサビからカラビナ外して新たなクサビに付け替える、を繰り返してた。いやーーーーもうこの場面ですでにキツかったよ。とにかく

 なんでこんな超絶アブネーことをワザワザせんとアカンのですか

 という根源的な問いが最初から最後まで抜けない。これ観て真似する気になる人いる?いねえよなあ?!いたらビックリするわ。冗談にでも真似する気には到底ならない、てか絶対無理やろという要素をつめつめテンコ盛りで作り出した映画ってことなんだろな。真面目にアイディアすごい。この発想はなかった、の連続ではある。こういった

 全方位的に詰んでる、どうしようもなく嫌な状況

 は、スティーヴン・キングの作品にもよく見られる。ご本人も好きなタイプじゃないかな。

 メインのテレビ塔のビジュアルがただただ無慈悲すぎてヤバい。人工建造物故に「フリークライミング」の範疇には入らないのに、大自然ではありえない酷薄な状況になっちゃった、っていうのも皮肉が効いてる。そんな中で、最後まで希望を捨てず、わずかな可能性に賭けて果敢に立ち向かう二人の姿勢はなかなか素晴らしい。サバイバルにおける重要な条件の一つでもある。が、

 そもそもこんなのに登らなきゃよかったやんなんで登ったんアホなのバカなのしぬの

 という思いが最後まで拭いきれないのもまた醍醐味である(なんのこっちゃ)。

 ネタバレにならないよう匂わせだけするが、ラスト近いとあるシーンで私は「タイタニック」のヒロインが生き残るために行ったある行為を連想した。絵面も似てるし絶対アレよね。と、一人勝手に思い込んでる。興味を惹かれたお方は是非観て当ててみてね!

にほんブログ村 映画ブログ 映画備忘録へ

0 件のコメント:

コメントを投稿