「正体」
続くムッスメネフリシリーズ。略してMNtS(たぶんあと数週間で終わる)。これも観たかったのに観損なったやつ。第48回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞(横浜流星)、最優秀助演女優賞(吉岡里帆)、最優秀監督賞(藤井道人)の3つの最優秀賞を受賞。
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「正体」藤井道人(2024)
面白かった!最初から最後まで、一切ダレることなく突っ走った。まず主人公・鏑木慶一役の横浜流星さんの走りっぷりが素晴らしい。古の名画「逃亡者」を思い出した(ただし主人公が本当に罪を犯したかどうかは終盤まで伏せられる)。主人公を執拗に追う又貫(山田孝之)はさしずめレ・ミゼラブルのジャヴェール。横浜流星さんの演技力はもはやいうまでもないですが、冒頭のとある場面の「目」が秀逸でした。たぶん観ればわかる。目力というものではない、こっちの肝がスっと冷えるような、どう解釈していいのかわからない強い光を放つ目。まんまと作品世界に引きずり込まれてしまった。映画館で観たかったなー、惜しいことをした。
この映画、ネタバレなしで観た方が絶対に面白いので、未見の方はこの先は読まないように。
逃げる鏑木に関わる人々もそれぞれにのっぴきならない事情を抱えていて、それが鏑木の「諦めない力」に突き動かされるかのように、引っ張られ、繋がり、自身の運命すら変えていく様子が気持ちいい。これが鏑木の「正体」が少しずつ明かされていくのと同時進行なのだ。身をやつしていても、隠しきれない純粋さと賢さが、何気ないエピソードで積み重ねられて、真相が明かされる段より随分前に、ああこの人はきっと何もやっていないと確信できる。
ひとつだけ引っかかったのは、鏑木が犯人と誤認される経緯。さすがに無理があるやろ、と思ったが、原作はもっと???な感じらしい。読んでみるかな(いつもの)。
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