「君たちはどう生きるか」

 怒涛の連続映画鑑賞。世間が盆休みに入ると私は逆に休みじゃなくなるから……と書いてみて、最近はそうでもないわと思いなおす。割とグータラ暮らしています(笑)


ジブリ公式・作品静止画より

「君たちはどう生きるか」宮崎駿(2023)


 一切の予告も宣伝もなしに始まったこの映画。SNSでもものの見事にほぼネタバレなし、主題歌が米津玄師という事前知識だけで観に行った。元々このブログでのレビューは基本ネタバレ無しで書いてるつもりだが、今回は特に頑張ってみる。

 一言でいうと大変面白かった。三時間、最初から最後まで楽しめた。キャラクター造形や細かいしぐさ、風景、色、ジブリの得意技である風の表現、全部パーフェクトに素晴らしかった。私が一番好きなジブリ作品は「千と千尋の神隠し」で、これまで不動の一位だったが、久々に揺らいでいる。それほど世界観が好みにガッツリ合っていた。ストーリーがどうとかいうよりあの世界。宮崎駿が何の忖度もなく遠慮もなく、売れるか売れないかの意識なく(元々全部ないかもしれないがw)創り上げた世界が素晴らしいの一言。たしかに未知の世界でありながら、どこかみたことのあるような懐かしさも同時に感じる。それはそうだ、これまでのジブリ世界が全部ここにあるんだもの。

 というようにその「世界観」に耽溺した私に対し、一緒に観に行った二十代JDの一発目の感想はその「意図」に関するものだった、というのも興味深い。主人公のキャラデザインが、特定の観客の好みに合致したつくりだというのだ。たしかに言われてみれば納得である。

 もちろん監督自身の投影もある。その視点で他の登場人物をとらえていると考えると、物語が進むにつれ印象が変わっていくわけも理解できる。よくもよくもまあ、自分自身をここまで曝け出したものだ。創作者としてはこの作品を完成させたことの爽快感はとんでもなかろうが、随分勇気も必要だったのではないだろうか。作品としての振り幅がとてつもなく大きいので、おそらく子供にも大人にも、いろんな年齢層に響くと思う。響く場所が違うだけで。

 そしてラストに流れた米津玄師の「地球儀」。この人はどうしてこういつも、作品世界そのものというしかない楽曲を作り出せるのだろう。映画「シン・ウルトラマン」しかり。天才の映画に天才の音楽。凄かった。また観たい。

 世の中の大半の人が皆観たら細かい部分の考察もしたい。あの可愛いアレやおどろおどろしいコレや何やかや。 

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