また結構クリアな長い夢。鮮明に覚えていたつもりが、書くそばから消えていく。映画の影響が少なからずあるようなないような。ただこういう、帰ろうとして何かすると邪魔が入るやらで帰れなくなるパターンはよくある。
自転車で遠出をした。川沿いで見晴らしがいい。自転車をいつもの駐輪場に停めて景色を眺めていたら、盗まれてしまった。他にもたくさん自転車は置いてあったのに、新しい自転車だったからか、と悔しかった。
とうてい歩いて帰れるような距離ではないのでタクシーを拾う。運転手は若い女性だった。
ところが目的地につかないうちに財布がないことに気づいた。地元のタクシーなので電子マネーが使えないかもしれないと思いつつ、
「クレカか電子マネーで払えますか?」
と聞くと、案の定できないといわれた。現金がないことを伝えると、では用意してきてくれ、待っているから、と車を降り建物の中に入っていった。
まったく知らない町だ。人が大勢出入りしている小さなスポーツクラブのようなところに入ってみた。しかしここでも現金を出すことはできず途方に暮れる。
ふと隣を見ると、昔の知り合いが立っている。高校以来会っていない人だ。挨拶して、事情を話し交通費を貸してくれないかと頼んでみたが、相手の表情は芳しくない。
「そうか、またいつ会えるかわからないもんね。ごめん忘れて」
とすぐ撤回した。
店を出て、運転手が待っている建物に入ると、何人かの男女が芝居のけいこをしている。暫く見学しつつ運転手を探すと、
「先に帰ります。代金は後で構いません。連絡は〇〇まで」
というメモが残っていた。そうか電話すればいいんだ、と携帯を探したが、カバンを開けてみるとごっそりと物がなくなっている。おそらく、さっきのクラブでカバンを置きっぱなしにしている間に盗まれたのだろう。
しかし戻ろうにも道がわからない。警察に訴えようにもこの町のどこになにがあるのかサッパリだ。
交通系ICカードだけは持っていたので、とりあえず電車に乗ろうと考えて駅を探した。
前方に高架のようなものが見えたので近づくと、線路ではなく道路だった。バス停で何人かが待っている。その道から大きな橋のようなものが遠くに伸びていたが、此方も電車ではなさそうだ。学校帰りらしき小学生たちが群れをなし、楽しそうに歓声をあげながらそちらへ向かっている。何かのイベントがあるらしい。
見上げると、青空にお椀のようなものがたくさん飛んでいる。子供が乗っているようだ。その一つが見えるところまで降りてきたが、まだ歩けもしないような赤ん坊がカバーのようなものにくるまれていた。固定されてはいないし、よく動くのでカバーが外れそうだ。
(危なくないのかな……このままじゃ転がり落ちてしまう)
と不安になったところで、乗り物からひゅっと手が出てきてカバーをつけなおした。
もしかしたら、鉄道の駅はこの町からものすごく遠いところにあるのかもしれない。いったいいつ帰れるのだろう。すごく時間がかかるかもしれない。

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