子に先を越されたもののあまり間を置かず観に行った(別に勝負してるわけではない)。平日にも関わらず結構な人出。年齢層高めではあるが、若い女子も多し。露伴先生の若かりし頃の配役がなにわ男子のイケメンくん・長尾謙杜なのも理由のひとつだろうか。高橋一生というもはや露伴先生にしか見えないベテラン俳優との共演はさぞかしプレッシャーだったと思うが、瑞々しい中にも才気迸る若者の尖りがみえてとてもよかった。
「岸辺露伴、ルーヴルに行く」渡辺一貴(2023)
もちろん「パリ」「ルーヴル」が目玉であるのだが、映画全体からすると僅かな尺である。主役はやはり露伴先生で、かの世界的に有名な大美術館すら添え物扱い……というのは言い過ぎだけど、いかにもという場所はしっかり押さえているにもかかわらず、よくある観光地紹介主体の映画とは明らかに違う。数日前に「マリー・アントワネット」を読み終えたばかりの私には、特にズームアップもされず何気なくチラッチラっと流れていくだけの街並が逆に感慨深かった。
何より個人的にぐっと来たのが「美術館のバックヤード」!これがね、イイ!もちろん全部が全部本物のルーヴルのそれではないんだけど、薄暗く無味乾燥な通路を右へ左へと進んで、徐々に古く暗いエリアに入ってく、その感じがなんともいえずゾクゾクワクワクして、これだけでも映画館に来た価値があると思った。
しかしストーリーのメインはここではないのだ。やはりこれはあくまで露伴先生の物語なのである。木村文乃さんふんする謎の美女・菜々瀬と若き日の露伴、ラブシーンといえるような場面は何もないのに、ひたすらにエロく、同時にものすごくピュアで切ない。原作にはない泉京花の出演も、おおーなるほど確かにこの編集ちゃんの存在はデカい、と納得させられる。風景が、音が、セリフ回しが、カメラアングルが、俳優さんたち一人ひとりの力量を引き出し、個性と魅力を際立たせて、岸部露伴の世界を創り上げてる。監督が映画初挑戦とは思えない出来。面白かったです。
以下は超シャレオツなパンフと、来場特典のポストカード。パンフは真っ黒なのよ。

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