「図書館の魔女 烏の伝言」

「図書館の魔女」シリーズ第二弾。

「図書館の魔女 烏の伝言」上下巻 高田大介

 前作もそうだったが、今回も読み終わるの勿体ない系だったので私にしては非常にゆっくり読んだ。でも下巻の途中からどうにも止まらなくなり一気に読了。あああ……早く、早く次を下さい……。

 言語学がご専門の作者だが、それだけにとどまらない圧倒的な知識の量、語彙力、物語のひとつひとつのパーツが明確にして精緻、時間の流れに沿って繋がりが徐々に見えていく感じはまさに本読みの醍醐味、読む者の心をガッツリ掴んで離さない。

 言葉というものは建築物と同じなんだな、ということを今回も実感。というより、世の中にあるものすべて、人間が生きている場所のみならず自然界すべて、生きとし生けるものすべての上に大きな言葉の網が張り巡らされているイメージ。マツリカにはその世界が見えている。全貌とまではいかないが、常人より相当上のレイヤーで感知できる稀有な人だ。

 ストーリーとしてはとてもシンプル……だが例によって何一つ説明する気になれない。ほんの少しだけ言うなら、前作で起きた政変により腐敗した権力者たちが四散したニザマ国にまつわる話である。表題の烏はもちろん、山と海と川、水路が重要なファクター。それぞれの「弁え」を持つ男たちがひたすらカッコいい!そして賢い姫君も尊い!

 次回作はもう決まっているというが、ほんっとうに楽しみである。

※余談だが大事なことを書いておく。この文庫版の後書き、本作の粗筋を詳しく書き過ぎてる。後書きを先に読む習慣のある人は今回止めた方がいい。前半に前作の説明もあるが、それもちょい詳し過ぎ。多くの人に読んでほしいならその楽しみを奪っちゃダメじゃん……と個人的には思う。

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