おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

若菜上 八

2021年2月5日  2022年6月9日 


 再び、少納言にございます。

 この日は本当に長い、長い夜にございました。女房達も落ち着かず、いつまでたってもひそひそ話がやみません。紫上もさすがに聞き苦しく思われたか、

「この六条院のみならず、殿にはあちこちに大勢女の方がいらっしゃるけれど、誰も彼もお心にかなうほどの今をときめく優れた身分、というわけではないものだから、目馴れて物足りなく思ってらしたのよ。そこに女三の宮さまがご降嫁された。まことに結構なことではないかしら?」

 艶然と微笑まれて、

「わたくしはまだ子供の心が抜けないのか、宮さまには是非仲良くしていただこうと思っていますのよ。どうして此方から隔てを置こうとするの?わたくしと同程度、もしくは劣っているお方であれば、とうてい聞き流せないことも出て来ましょうが、あのようにやんごとなきお方、しかもお気の毒な事情もおありと聞いています。何とか打ち解けてくださらないかと思いますわ」

 きっぱりと仰いました。

 殆どの女房達は黙りましたが、中務の君、中将の君の二人は収まらないようで目くばせしつつ、

「なんとお人のよろしいこと……」

「そこまでなさらなくても」

 などと囁き合っています。かつて殿の召人であった二人は、ここ何年かは紫上に仕え、すっかりこの女主に心酔しています。今回の件にははじめから憤懣やるかたない風でした。他の女房達も皆、私たちは紫上のお味方!とばかりに吹き上がっていましたが、周りが騒げば騒ぐほどご本人にとっては辛いことだったでしょう。

 他の町の御方がたからも、

「如何お過しでしょうか。もとより疎遠なわたくしどもには何という事もないですが」

 と遠回しに案じられるお文が届いたりもして、少々うんざりもしておられるようでした。

「悪気なく当て推量する人たちこそ厄介だわ……この世は元から無常なもの、こんなことでいちいち思い悩んでなどいられない」

 誰にも聞こえないよう呟かれ、気づかれないよう小さく溜息をつかれました。

 そんな状況であまり遅くまで起きていては、また要らぬ詮索を生むかもしれないと思われたか、紫上はまもなく寝所に入られました。そっと衾(ふとん)をおかけして下がろうとした私の耳に、かすかな声が聞こえました。

「思い出すわ……殿が京を離れている間の、独り寝の夜を。須磨へと旅立たれる時、これで最後と離れても、ただ同じこの世のどこかで無事に生きていらっしゃることだけで良しとしよう、悲しんでばかりいてもどうにもならない、そう自分に言い聞かせた。あの騒動の中で殿かわたくしかの命が絶えていれば、今のこの辛さもないけれど……生きていてこその幸せもたくさんあったものね」

 風が吹く夜の気配はつめたく冷えていて、やはりすぐには寝つけないご様子でした。それもおそらく気づいておりましたのは私一人だったでしょう。近くに控えている女房たちに「無理もない、おいたわしい」などと思われないよう、身動きひとつせずじっと耐えてらしたのです。


 それからどのくらい時間が経ったのでしょうか。まだ外は真っ暗な中、夜明けを告げる鶏の声が悲し気に響いてまいりました。

 それを待っていたかのように、

「闇はあやなし……」

 とかすかな声がして、足音がこちらに向かって来ます。

※春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる(古今集春上-四一 凡河内躬恒)

「まさか、ヒカル院……?」「早すぎない?」「でもこの香り……きっとそうよ」「もう少し待ってみましょうか」

 女房達みな示し合わせての狸寝入りです。

 庭の白さに紛れるほどの残り雪をご覧になったのか、

「なほ残れる雪」

 今度ははっきりヒカルさまのお声だとわかりました。格子を叩く音がそれに続きます。

「少々ならお待たせしてもいいわよね……何しろ私たちこういうの慣れてないから」

 とばかりに皆ゆっくりと起き出し、ことさらに時間をかけて格子を引き上げました。ヒカルさまはまっすぐ紫上のもとに向かわれます。

「やれやれ、随分待たされてしまって、すっかり体が冷えてしまったよ。いや自分が怖い怖いと思ってるから余計に意地悪されたような気になるのかもね。女房達に非はない、きっと」

 と仰って、衾をそっと引きのけられました。涙に濡れた単衣の袖を隠す仕草は素直でいじらしく、どうにもならない心の蟠りも垣間見せ、同じ女から見ましてもドキッとするような気品ある艶めかしさを醸し出していらっしゃいました。

「どんな最上の身分の女でも、これほどの人はいない……!」

 思わずヒカルさまが強く抱き寄せるほどに。


 その日はずっと二人きり(ラブラブ)で過ごされ、宮さまの方へはお渡りになりませんでした。もちろんお手紙は出されたのですが、

「今朝の雪で体調を崩しまして……気楽な所で休んでおります」

 みえみえな口実ですね。これに対しあちらの乳母は、

「左様に申し上げました」

 これだけ。しかも口上ですよ?あまりにもそっけないといいますか……ひねりも何もない、それこそ子供の使いのような返答。ヒカルさまも呆れられて、

「朱雀院のお耳に入ることもあろうかと、暫くの間はしっかり取り繕わなきゃと思ってたけど……ああもう、やっぱり思った通りだ……気が重い」

 すっかりやる気を無くされたご様子でした。

 紫上は、

「あちら様へのお心づかいが足りないのでは?いくらなんでも、三日夜が明けた途端のそのお振舞いはあんまりですわ」

 としきりに心配しておられました。

 結局この日はいつもと同じようにこちらでお休みになり、翌朝になってから宮さま方にお手紙を書かれました。さほど気合を入れてらっしゃる感じではありませんでしたが、筆や紙はそれなりに選ばれたようです。

「私たちの間の道を隔てるほどではありませんが

今朝の淡雪にわが心も乱れています」

 真っ白な紙に書いて、梅の枝に結びつけたものを家来に渡し、

「西の渡殿から差し上げるように」

 と申しつけられました。女房が多く控えている場にて渡すというのは、恋を語る上で定番の流れです。世間を知らない宮さまにご教示するという意味もございましょう。もうひとつ、この六条院の町はどこにも堅牢な隔てなどなく、どこからでも行き来可能です。むやみに格式ばらず、皆心穏やかに仲良く暮らそうという意図を伝えたい気持ちもあったのかもしれません。

 ヒカルさまはそのまま外をご覧になっていらっしゃいます。まだ寒い頃ですので白い衣類を何枚も重ね着して、梅の枝を弄びながら、ほのかに消え残る「友待つ雪」の上に降りかかる雪の空を見上げておられました。

※白雪の色分きがたき梅が枝に友待つ雪ぞ消え残りたる(家持集-二八四)

 鶯が、軒近い紅梅の梢で鳴いています。その初々しい囀りに、

「袖こそ匂へ」

※折りつれば袖こそ匂へ梅の花ありとやここに鴬の鳴く(古今集春上-三二 読人しらず)

 と口ずさまれ、花をお持ちになった手を袖に隠し、簾を押し上げて眺めていらっしゃるご様子など、人の子の親で院という重々しい位についている方とはとても見えず、若々しく優雅なお姿にございました。

 宮さまからのお返事は中々手間取っているようで、待ちくたびれたヒカルさまは中に入られ、紫上に梅の枝をお見せして話しかけられます。

「花ならばこのくらい香りがあってほしいものだけど、この香りを『桜に移して』は、もう他の花を見る気はすっかり失せてしまうだろうね。梅の花って、目移りするような花が殆どないうちに咲くから人目を引くのかな。花の盛りの季節に並べて観てみたいね」

※梅が香を桜の花に匂はせて柳が枝に咲かせてしかな(後拾遺集春上-八二 中原致時)

 などと仰っているところにようやくお返事が届きました。ぱっと目を引く紅色の薄様に包まれています。ヒカルさまはうわあという顔をされましたが、そこは平静を装われ、如何にも隠してないですよ的な感じに片端を広げてご覧になっておられました。

 紫上は素知らぬ顔で、物に寄り臥しながら横目で窺っておられました。もちろん私も、ガッツリとはいきませんがしっかり見させていただきました。

「はかなくて中空に消えてしまいそうです

風に漂う春の淡雪のように」

 歌はまあ……お若い方ですし、フワフワな軽さは確かに淡雪と合ってなくもないのでいいんですけど(自分で作られたかどうかもわかりませんしね)、問題はその手蹟です。何と申し上げてよいのやら……紫上がまだ若紫の姫で、手習いを始めたばかりの頃よりも更に……いえ、やめておきましょう。相手が相手だけにさすがに畏れ多いことです。常陸宮のお方さまの「唐衣」を揶揄ったのと同じようにするわけにはまいりません。

「ね、こういう方なんだよ。安心して」

 ヒカルさまもこれだけ仰るのが精いっぱいのようでした。六条院西の対からは以上です。少納言でした。

 

 こんにちは、右近です。今日は六条院春の町の寝殿、女三の宮さまのお部屋に潜入しております……潜入は大袈裟ですわねすぐ近くなのに。ただヒカルさまがお渡りになられる際に後をついていっただけですのよ。スパイ?またまたそんな、人聞きの悪い。見学ですわ、見学。

 本日のヒカル院、何だかんだ目いっぱいオシャレしておられますね。相手は内親王さまにして新妻でございますから当然といえば当然ですが、今初めてヒカル院を目の当たりにする女房達はもう大変なことになってます……まあ、わかります。今のヒカル院はむしろ若い頃より大人の色気と渋みがイイ感じに……あ、すみません個人の感想でした。

 どうでもいいですが此方の乳母さまは随分ご年配でいらっしゃる。あの歌を詠まれたのもこの方かどうかはわかりませんが、目をハートにして浮足立つ若い女房さん達の中で、

「さて、どうなのかしら。同じ春の町のお一方だけは随分なご寵愛だそうだから、癪に障るようなことがきっと起こるでしょうよ」

 なーんて嫌味ったらしくブツブツ仰ってます。まあ乳母にとって乳母子は実子同然、むしろそれ以上に大事な存在ですからね、仕方ないですけれど。

 そんな思惑からは遠く離れた風情の女三の宮さま。

 それはそれは豪華絢爛を絵に描いたようなお部屋で、調度類も逸品中の逸品ばかりを揃え、お召し物も最上級……朱雀院さまの全力が尽くされてる感じだったんですが、ご本人は本当に小柄で華奢な方で、派手派手で仰々しい極彩色の中にちんまり埋もれているように見えました。

 すごく可愛らしい方ではあるんですよ。人見知りはしないし受け答えも素直になさるし、扱いにくいということもない。ただ……

「朱雀院は、如何にも男!っていうお堅い学問の方面はあまりお得意ではないらしい……という世間の評だったが、芸術方面に関しては風雅を解すること人一倍のお方のはず。なのにどうして自分の娘をこんなにポヤーンと……いや、大人し過ぎるほど大人しくお育てになったのやら。随分とお心をかけられた皇女と聞いてたのに」

 などというヒカルさまの心の声が、どこやらから聴こえてまいりましたが、気のせいでしょうか。とりあえずお二人和やかに会話をなさっておられました。まあ喋っておられたのは主にヒカルさまですが。宮さまはただハイ、ハイってお返事して、たまに発言もされますが……心に浮かんだことそのまんま無邪気に口に出されるって感じですかね……まじりっ気なし正真正銘の天然。つまりまるっきりの子供。

 悪気はもちろんないし、単に未熟なだけといえばそうですから、ヒカル院にしたらもう夫っていうより庇護者そのもののお気持ちになっておられたようです。

「うーん……もっと若い頃ならあーもうつまんね!ダメダメ!って投げ出したかもしれないけど、この歳になるともう人それぞれだよねそれが世の中ってもんだよって悟っちゃってるし……とにもかくにも、身分が問題にならないような飛び抜けた人って中々いないものだよね。本当に色んな人がいるけど、この宮だって余所から見れば非の打ち所のない方って感じなんだろうな。それにしても紫上……ずっと一緒にいた頃より今の方がひときわ素晴らしく見えて仕方がない……我ながらよくぞ育てたものだよね……たった一晩離れても、夜が明ければ恋しくて切なくて爆発しそう……何でここまで胸が苦しいのかなあ。どうかしてるよ」

 え?こんなこと口に出したのかって?違いますよう、心の声です心の。

 というわけで女三の宮さまの寝殿よりお送りいたしました。右近でした。


「ねえねえ右近ちゃん」

「なあに侍従ちゃん」

「やっぱりちょっとヤバい子じゃないのこの三宮ちゃん……」

「三宮ちゃん呼ばわり(笑)いや、見た目はホント可愛いわよ?ちっちゃくてお人形さんみたいで、保護欲はそそられる感じかな」

「いやさ、そこがまた厄介なところよ。例えば常陸宮のお方さまはさ、同じように世間知らずで天然だけど、意思はしっかりあるのよ。ありすぎるほど。王子に口説かれて、初めの頃全く何も反応しなかったのはさーそれが皇族の女性としての嗜み!って信念が一応あったわけで。そうっとう自我が強い人なんだよね。頑固ともいう。だからこそあんな困窮した状態でも諦めず王子を待ってられたわけだけど、三宮ちゃんには意思そのものが無いって感じがする」

「言われてみれば……三宮ちゃんがニコニコ素直にお返事してるのって、この状況に対してとどのつまりなーんにも考えてない!ってことだもんね。若いなら尚更、普通はもう少し何か違う反応があってしかるべきだわ」

「何だろね、反抗期も何もない感じっていうか……言われるがまま、もっというと言われたことしかやらないって感じ?書き文字がいい例よね。言われたことはやるから、形は覚えるのよね。でも、うまく書けるようになるのって、まずお手本見て上手だの下手だのって判定できることが大事じゃない?ああーアタシもこんな風に書きたいなー練習しなきゃ!ってなって、はじめて上達するもんじゃない?あのお育ちならそれなりに手習いはやってきてるはずなのにその程度ってことは、教える側の不手際というより三宮ちゃんの特性かなって」

「ああ……それはそうかもしれない。他の内親王がたはそういう話聞かないから。朱雀院さまが異様に気にしてたのも、この宮さまだけちょっと、いや大分変わってたってことなんだろうね」

「こんにちは」

「少納言さんだ!こんにちは!」

「こんにちは。さっきは一人語りお疲れさま。どうぞ入って」

「ありがとうございます、近くまで来たものですから……少しお話しても?あっ、お茶は結構ですよ。すぐお暇しますので。これ、つまらないものですけど後で召し上がってくださいね」

「あーマカロンだ!もしかしてちょっと早めのバレンタイン友スイーツってやつー?ありがとうございまーす!」

「いつもすみませんね、気を遣っていただいて。ささ、中に」

 奥の密談場所に籠る三人。

少「手短に話しますね。実はこの間、来たんですよ……朱雀院さまからお手紙が。なんと紫上宛に」

侍「エエエー?!何で紫ちゃん?!」

右「朱雀院さまってもう西山のお寺に移られたのよね。それ以降ヒカル王子にどうかお願いしますーみたいな手紙が沢山届いてたのは知ってるけど、まさかの紫ちゃんにまで……内容は?」

少「『何のわきまえもない幼い者が其方に伺っておりますが、罪なきものと大目にみてご後見ください。それだけの縁のある同士でございますから。

 捨て去ったこの世に残る子を思う心こそが

山に入る私の妨げなのです

 子を思う闇を晴らすことも出来ずこんなことをお願いするのも愚かなことですが』」

侍「……え、紫ちゃんお母さん?!

右「確かに、養女に行ったみたいな感じよねえこれじゃ」

少「そうなんですよ……おかしな話ですよね。曲がりなりにも正妻のお立場にいらっしゃる方を、同じヒカル院の妻である紫上が面倒を見るなんて。でもヒカルさまは

『お気の毒なお手紙だ。謹んで承りますとお返事してね』

なんて軽く仰って、あとは使者を丁重にもてなしてらしたので、あまり細かくも聞けなくて」

右「いやおかしいでしょ……困るわ正直」

侍「そりゃあさー真っ平ゴメンとは言わないし、何かあれば年長者として手助けはしますよくらいの気持ちはあると思うけど、女房でも乳母でも何でもないんだからさー。なんつーか紫ちゃんの立場で何言っていいかわっかんなくなーい?」

少「そうなんです!そうなんですよ……承りました~なんて事務的な書き方も何ですし、かといってあまりにも洒落のめしたような砕けた調子も変ですし、相当悩んでらっしゃいました。でも、もうこれは正直に、率直に書くしかない!と心を決められたようで、

『捨て去られた此の世がご心配ならば

離れがたい絆しから無理に離れようとなさいますな』

 と詠まれて、お土産添えて送りました」

右「さすが……スパっと切ったわね。お見事」

侍「山に籠られてからもそんなにご心配なら、そもそもご自分のもとから離さなきゃよかったんじゃないですかー?ご自分で決められたことでしょ?私に言われても(困惑)って感じー?やるねー紫ちゃん!」

少「またこの書き文字がですね、ほんっとうに素晴らしいのなんのって。以前ヒカルさまもお褒めになってましたが、このところますます上達されて、いやアレを見せられたらもう何も書けませんね私なら。凄かったです」

右「朱雀院さまも焦ったでしょうね。何しろ三宮ちゃんの筆跡……」

侍「そんなに凄いんだ。ちょっとアタシも見てみたいかも両方」

少「いや、比べるのはあまりにも酷ですわ……そもそも、同じ年頃のご筆跡と比べても話になりませんから」

侍「おうふ……」

少「あ、そろそろ帰らなきゃ!すみません慌ただしくて。マカロン召し上がってくださいね~ではまた!」

右「ありがとうね、また来てね!」

侍「女子会またやりましょうねー!」


「ふう……何だか変な状況になってるわね六条院」

「よくわかんないけどさ、特にワガママ言ったりイジワルしたりするわけじゃないんでしょ三宮ちゃん側って。お子ちゃま一人増えたみたいな感じで扱うしかないんじゃないのこの際」

「そりゃそうなんだけどさ。それで六条院の中心、寝殿にお住まいなわけなのよ?今まで空いてた正妻の位置にさ。三宮ちゃんご本人はのほほんとしてるだろうけど、紫ちゃんは何かと辛いと思うわよ。そういう辛さは男にはわからないのよね……あの王子を以てしてもね」

「ああ……つら!つらたん!アタシから見たら全員等しく雲の上の人だけどさーその中でも厳然とヒエラルキーあるってキッツイよねー」

「まだまだ『上』の前半でコレだもんね……どんだけなのかしらこの『若菜』巻

「ぶるる……」

参考HP「源氏物語の世界」他

<若菜上 九 につづく

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