絵合 六 閑話休題。
そして橋本治さんの「窯変 源氏物語」の「絵合」。こちらでは、どの絵を何枚という「お題」から、各々の評論まで詳細に描かれています。何を元にしたのかと思って少し調べてみましたが、わかりませんでした。この巻周辺の話や、当時実際に読まれていた絵物語や記録などを調べた上での創作かもしれない(凄い!)。何にしろ読みごたえがあるので、ご興味のある方は是非「窯変源氏」を。
お題のみ記しておきます。
漢 一 右方「長恨歌絵巻」 左方「菅家誌画巻」
行事 二 右方「桐壺院年中行事絵巻」 左方「延喜年中節会絵巻」
右方「弘徽殿女御絵巻」 左方「桐壺院紅葉賀行幸絵巻」
月次山水 一 (屏風、障子に書き記されたもの)
舞楽 一 右方「高麗楽」左方「萬歳楽」
古物語 三 右方「竹取の翁」左方「はこやの刀自」~略~
今物語 二 ~略~
和歌 五 ~略~
最後:右方「古今集恋歌絵巻」左方「須磨の絵日記」
【「窯変 源氏物語 5 橋本治」中央公論社 より】
「歌合」ならぬ「絵合」、源氏物語以前には無かったようです。
「この帝の御代から始まったと後世に語り伝えられるような先例を作っていこうキャンペーン!」
を自ら実現するスタイルですね。さすがです。
※お詫び(またもや)
「葵」にて、葵上や六条御息所が物見をした「禊」は「賀茂の斎宮」の儀式です。この時出て来た「斎宮」は女三の宮であり、六条御息所の娘ではありません(こちらは伊勢斎宮)。当ブログ記事「葵 二」と電子書籍は既に訂正済。大変申し訳ございませんでした。
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