「病院坂の首縊りの家」

録画して貯めといた映画のひとつ。家の中に必ず誰かがいる状態というのは、なかなか映画静かに観るには辛い状況だということがよくわかった(泣)。

 
「病院坂の首縊りの家」市川崑(1979)

東宝映画。市川崑と石坂浩二のコンビで、リメイク版「犬上家の一族」(2006)以外では最後の作品。金田一耕介最後の事件といわれる。ところでこの前売り券?の画像いいね。てっきり文庫本の、あの絵と同じかと思ってた。時計仕掛けのオレンジっぽい。

ちょっと話が複雑だし、トリックや真犯人かいちゃうのも何なので梗概は省略する。原作が上下巻で、何十年もまたぐ話なので映画ではかなりその辺改変されてる。
 横溝正史原作の映画は大体1970年代に撮られているので、全然今と風景が違う。家の造りとかも、今こんなのは殆どないだろう。テレビで犬神家のリメイクドラマ観たけど、まず役者さんが小顔で清潔感ありすぎて、ああーもうああいうのは無理なんだなあ…映像でその時代の情景を残しておくのは相当意味のあることなんだなーと実感したものだ。ちなみに作者の横溝正史さんも、冒頭と最後に特別出演してる。
 石坂さんは言うまでもないが、何しろ桜田淳子さんがすごくいい。髪形やメイクも工夫されているんだろうけど、謎めいた感じで目に狂気がある。どうしようもない人間の業と因縁に絡みつかれた滅びの美といいますか。彼女のその後の人生を考えると複雑だけど、女優の世界にもっと入りこんでいたら違う道があったんじゃないかなあ。大女優佐久間良子さんと共演で、いい感じに存在感が際立ってた。佐久間さんは大病院の奥様役(ほぼ主役)で、立ち居振る舞いがとにかく美しい。和服の着こなしが素晴らしいし、香をきく、なんて演技をさらりとやってのけるのも痺れる。
 ただ、物語としては無理くり縮めて辻褄合わせた感は否めない。うーん、ドラマにしてほしかった。
 原作持っているんだけど、実家にあって当分取って来れない。電子書籍で買っちゃおうかしら。

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