「RENT/レント」

「RENT/レント」クリス・コロンバス
 Rent Chris Columbus(2005米)

 うちの高校生の「歌がいいから観てみたい」という一言により借りてきた。多分私も一度は観たことがあったはずなのだが、ほぼ記憶から消えていたので初見同様。伝説のミュージカルを映画化したもので、監督はハリーポッターの初期三作品のメガホンを取った人。135分という結構な大作だが、全く長くは感じられなかった。1989-1990年のNYに生きる若者たちの群像劇である。

 一度目も今回も殆ど事前知識なしに観たのだが、冒頭のNYの映像が存外に懐かしい。これは今もう無い風景だ。そして映画に出て来る1989年の若者たちはその頃の私とほぼ同世代。そうかもう30年前なのだなあ。当時は相当先進的だったさまざまなマイノリティたちを取り上げた内容は今でこそ珍しくないが、音楽込みのせいかその時代の空気感が生々しく、ついこの間観たばかりの「ボヘミアン・ラプソディ」を思い出す。「ドラッグクイーン」エンジェルはまさにフレディ。大体作品の構想じたい、プッチー二のオペラ「ラ・ボエーム」を現代(1989-1990)に置き換えたというのだから、まさに「ボヘミアン・ラプソディ」。やたら過剰で、自由で、悲惨だがひたすらに熱い感じもまた同じ。創作でもドキュメンタリーでもこうして何かのメディアに「今」を残しておくというのは、思っている以上に大きな意味があることだと実感する。

 そして、平成に変わった年のNYが舞台のこの映画を、平成生まれの子と一緒に観た翌日(4/1)新元号「令和」が発表される、という不可思議な巡り合わせ。それにしても老若男女が等しく「元号」という共通項を以て時代を生きることが出来るって、世界のどんなアートも太刀打ちできない凄いことなんじゃないか? 居合わせた幸運に感謝だ。

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