お払い箱

割と明晰:
町の中で仕事をしている。荷物をお客様のところに届けなければならない。荷造りをし二人で往来を運ぶ。大きくて結構重かったが何とかやり遂げた。
 ところが、荷造りをした場所に帰ってみると荷物がそのまま置いてある。何と、間違えて空箱を送ってしまったのだ。慌てて対処する。
 職場に戻ると社長が出て来て、
「何てことをしてくれたのだ。お客様に迷惑をかけて、もう取り返しがつかない」
と責め立てる。
「確かに大きなミスだが、対応はした。これまで私は一度も失敗したことはないし、会社のために相当色んなことをやってきた。なのにこのたった一度のミスで、そこまで責めるのか?今までの業績もなかったことになるのか?」
と言うと、苦い顔をして頷く。
「わかった、では今後一切の仕事から手を引く。それでよろしいか?金輪際一緒に仕事はしない」
と言い捨てて職場を出る。
 今起こったことが信じられない思いで道を歩きながら、これからどうするか考える。この仕事を失ったら何もすることがない。書くこともない。何をして行こうか。やりきれない、悲しい気持ちで一杯になる。夢であってほしいと願う。

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