一月に読んだ本
ダークタワーシリーズの未発表作品。キングファンとしては読まねばならぬ。
旅の途中の話(ダークタワー本体)、ローランドの過去話、ローランドが母から聞いた昔語り、の三本が入れ子構造になっている。もちろんシリーズを全く読んでいなくても楽しめる。ソースはうちの娘。
「おかあさんなにこれメチャクチャ面白い」
アンタ受験生でしょうがと注意する暇もなく読了していた。キング恐るべし。本シリーズは受験後にな。
キングのファンタジーは何故こんなにも面白いのだろうと考えてみたが、やはりそれはシツコイほどの微に入り細に入りの事前説明、伏線張りまくり・フラグ立てまくりの期待に違わない展開。「期待通り」と「予想外」が絶妙なバランスを保ちながら矢継ぎ早に襲い来る世界が、ジャンルを超え入った者をとらえて離さないのだ。
それにしてもこの表紙イラストも素晴らしい。シリーズは全巻持っているがうっかり買ってしまいそう…
「ミスター・メルセデス」の続編。三部作となる予定だそうで、本作は二作目。前作はアメリカの現実が生み出した恐怖の連鎖、今作は「小説に囚われた者」が織りなすドラマ。
メルセデス事件の犯人の生い立ちと酷似した状況に陥りそうになった家族が、殺された作家の金と作品によって息を吹き返すというのはそうとう皮肉だが興味深い。キング自身の望みではないのかな。どうせ殺されるならこれだけのこと言ってやって一発でやられたいし、その後金と自作品で人を救えるのなら本望だ、と思ってそう。
ここまでは社会派ミステリーという趣だったが、最終作では再びホラー全開となる予感。今回ほとんど出てこなかった犯人の、オカルトな伏線がどうなるのか楽しみ。
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