一月に読んだ本 その2
「核心」上下巻 パトリシア・コーンウェル
もう17冊めになる、スカーペッタシリーズ。前作の記事書いたのってついこの間のような気がするのに、仕事早いなあ。今回も翻訳者は池田さん(て別に知り合いじゃないんだけど)。リズムがあってとても読みやすい。
十年を超えるシリーズをこうして読み続けていると、登場人物がすごく近しい人に思えてくる。スカーペッタのパーフェクトさと、様々なジレンマに悩む姿は愛おしいし、本当にカッコイイ。しかしその、誰にも文句のつけようのない魅力と正しさゆえの、嫉みそねみもハンパない。スカーペッタの社会的地位や名声や人望が、他人を陥れたり出し抜いたりして得たものではないだけに、より一層の反感をかうのだ。
宮部みゆきの「名もなき毒」でも扱っていたが、嫉妬心というのは恐ろしい。「より良く、より正しく生きようと真摯に努力する人」の存在じたいがある人間にとっては許せないもの・嫉妬の対象となり、世の中に毒を放出する触媒に成り得るというのは、本当に不条理なことだが、古今東西よくある話で、今後もなくならないんだろう。物書きにとっては永遠のテーマとも言えるのかも。してみると、嫉妬のパワーというのも物凄いが、「真摯さ」というのも超絶なパワーを持っているのだろう。「排除」するべき脅威、と思わせるくらいなんだから。
はいここで、今「真摯さ」といえばコレですよコレ。
「マネジメント 基本と原則 エッセンシャル版」 P.F.ドラッカー
当たり前のことを当たり前に、例をあげて非常にわかりやすく説明してくれている感じ。何より大事なことは、知識や技術や人当たりの良さ、とかではなく、
「真摯さ」
であるという。そこが一番の武器であり、宝だという。
そうだよなあ。仕事が出来る出来ないじゃなく、上でも下でも、一緒に仕事する人間に真摯な態度がないと萎えるよね。なんて言ってる自分はどうなんだ!というと心許ないが、すくなくとも期日を守ろうという気持ちはある。世の中にはそれもない人が・・・・てまあいいか。
で、うちの中学生が読みたがっていたのでポイントで購入。
実はあまり期待してなかったのだが、これが意外に面白かった。
中学生の間で結構流行っているらしい。娘は小一時間ほどでイッキ読み。上のエッセンシャル版も読み始めたが、難しいんだって。文章自体は易しいのだが、内容が濃いので疲れる、ほら私のいつも読んでる本は中身スッカスカのもんばっかだからさーだって。
・・・・・えーと・・・・まあそういう自覚が出ただけマシかと言っておこう。
こんにちは。最近やっと心が落ち着きつつあります。
返信削除どうしても、と心が求めるときには、そのままに感じながら、ゆっくりとして、心の奥からその求めることが湧き出て来るのを待ちます。そうすると、騒ぐエゴが消えていき、深いところから、淡いながら優しい気持ちが、自分の回りを取り巻いてゆくような感じで、明らかに切羽詰まった強迫感がないのです。多分教えて頂いたのが、効いていると思います。そう、愛はいつも無限にあるのです。
いままで散々、私が主張してきたことを身を持って経験するとは、何と宇宙はユーモアに富んでいる事でしょう。
そして、本当におさかさんには、感謝しています。ありがとうございました。また何かあれば、告白させてください。よろしくね。
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全てはその関係性に、相違と同一性の、論理不可能性を愉しんでいるのでは無いのかな。
関係性。それは本来内包しているものを、外界に投影して、分化と統合のブロセスを明らかにし、創造とその近親性を喜びにする大いなる愛の働き。
サンデル教授の「正義」の話をしようは、小説の題材の種本みたいな、究極の選択、実行を問う、政治哲学の本ですね。
ぜひ次の書評にはと、お願いしまーす。m(_ _)m
預言者様
返信削除おはようございます。
私、何も教えてないですよー。預言者様自身が、自分のうちにあるものを語られたことが良かったんだと思います。
>淡いながら優しい気持ちが、自分の回りを取り巻いてゆくような
いいですねー♪私も、いつもそういう感じでいられたらよいなー。精進しよ。
サンデルさんは私も気になっておりました。年末に実家で、BSの番組観まして。本がいっぱい出ているので、どれがいいか検討してみます。
書評、なんてとんでもない、ただの覚書&流し書きですが、今後ともよろしうお願いいたします。