おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

「レッド・ツェッペリン ビカミング」

2025年10月6日  2025年10月6日 

 家人が観たいというのでシリーズ。別に渋々というわけじゃない。私は隙あらば映画観たい女なので機会さえ与えられれば即飛びつくのだ。特別料金だったのでどうせなら、とIMAXにしてみたよ。大正解だった。


「レッド・ツェッペリン ビカミング」バーナード・マクマホン

Becoming Led Zeppelin / Bernard MacMahon(2025米英)

 少し早めとはいえレイトショーとあって、観客は百パーセント大人。年配の人ばかりかと思いきやチラホラ若い世代も。むしろ平日昼間より平均年齢低いかもしれん。映画館に向かう途中、如何にもバンドやってる風の若者が前を歩いててもしやと思ったら、やはり同じ会場にいた。

 映画は、レッドツェッペリンが初めて公認したというドキュメンタリー。メンバーの四人の生い立ちから始まって、「ツェッペリンⅡ」を出すまでの話だ。

 1960年代に結成され、デビューアルバムは1969年とあって、家人と私はさすがにリアルタイムで触れたわけじゃない。思い入れのある世代はもう少し上、たぶん70代以上?当然ながらメンバーはもういいお爺ちゃんになってて、インタビュアーに対し当時の思い出話を語るわけだけれど、単なる「昔を懐かしむ」映画ではまったくなかった。ひたすらリアルに「ツェッペリンが出来上がるまで」を体感させる、紛れもないドキュメンタリーだった。

 そもそもこれ観るまで、メンバーが「戦後焼け跡世代」だということに気づいてなかった。国土の殆どが戦場になることのなかったアメリカと違ってイギリスはまさに渦中だったし、メンバーの子供時代ともなれば傷跡がまだまだ色濃く残っていただろう。戦後の音楽がアメリカを中心に盛り上がっていったのは、とりもなおさず国土が無傷で、音楽の文化もほぼ中断されることなく継続していたからだ。

 映画の中で、メンバーのそれぞれが子供の頃に感銘を受けたという往年のミュージシャンの映像もふんだんに流れるんだけど、これがまたIMAXの本領発揮というところで、大画面・ハイクオリティ音質音量で浴びせられると確かにガッツーン!と来る。ああこりゃ、カッコええ!ってなるよね。わかる。説得力半端ない。

 そしてレッド・ツェッペリンの成り立ちも痺れる。既にミュージシャンとしてそれぞれ活動していた四人が出会った瞬間、「完成する」。誰かに何かの枠に嵌められたということではなく、四人が同じ場に揃った=完成だと。いやーーーカッコよすぎる。

 四人揃ってからの演奏の素晴らしいこと。まさに当時は最先端、誰もやっていない音楽の形。初めのうちはイギリスじゃ理解されなかったのもわかる、キレキレにとんがった音。ここでもIMAXの威力を実感しました。特に感動したのはジョン・ボーナムのドラム。あれはたしかに唯一無二だ。ボーナムが急死したことでツェッペリンは終わり、となった理由もよくわかる。あのドラムあってこそだよね。つか、あのメンバー誰が欠けてもそれはツェッペリンではなくなる。

 ファンならばその先の姿も追ってほしいだろうし、その点ですこし物足りない気持ちになるかもしれない。ただ、私としては非常に感銘を受けたし、感動した。これはすごい!と素直に思えたし、半端ない熱とパワーを受け取った。家人とも話していたが、これは決して年寄り向けの映画じゃない、若者こそ観るべき映画だ。そういう意図で作ってる、と思う。

 今の時点でだいぶヒットはしているようだけど、是非ロングランいってほしいなあ。レッド・ツェッペリン?名前は聞いたことあるけどあんまりよく知らないわ、でも全然大丈夫、元気出るぞ!

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