「ヨモツイクサ」「深淵のテレパス」
涼しくなったので読む速さが爆速化イエー♪ホラー二連発。

「ヨモツイクサ」知念実希人(2023)
「古事記」とその土地の不気味な言い伝えをもとに、謎解きミステリーかと思いきや完全ホラーでSF風味もある、贅沢のっけ盛りのお話。ネタバレ厳禁系なので詳しくは言えないが、テンポよくガンガン進んでいくのであっという間に読み終わった。羆エピソードはかなりスプラッタでマジ怖い。さらに作者は現役のお医者様なので、どの臓器がやられたかがやたら詳細なのがまたエグイ。とはいえガチホラーというよりは、最初から最後までサービス満点のエンターテイメントという印象でした。面白かったです。(いつもの注意書き:私の恐怖メーターはぶっ壊れ気味なのでご了承ください)
「深淵のテレパス」上條一輝(2024)
創元ホラー長編賞を受賞したデビュー作。此方も、「ヨモツイクサ」ととあるキーワードが共通してる(これ明かすと両方とも完全ネタバレしちゃうので書かない)。キャラクター造形はザ定番という感じで、何となく先が読めるものの、即シリーズ化できそうな濃いメンツは良き。何となくだが小野不由美さんのゴーストハントを思い出した。この調子で令和のゴーストハンターズやってほしいな。
ただ、惜しむらくはカレンさんの扱い。もっと「活躍」させられたのでは。冒頭の一人称での語りで、「そこはかとなく嫌な感じ」が絶妙に出ていただけに、後半殆ど出番がなかった(重要な役割はあったけれども)のは不満が残った。だって明らかにカレンさんの人間性がキーよねコレ?そこらへん深掘りして絡めればもっと怖くできたんじゃないかなあ。
というわけで怖くなかったけど面白かったです(私の恐怖メーターは以下同文)。
コメント
コメントを投稿