あるべき場所にものを届ける
昼寝の夢。行きたいところに中々行けない夢はしょっちゅうだが、物が介在するのは初。
誰のものか見覚えのない眼鏡が手元にある。ブランド名か何からしき文字がうっすらレンズに見える。とても軽くて、何かの試供品のようだ。間違えて持ってきたのだと思い、元いたレストラン?のような場所に戻った。奥の方の席は大勢人がいて賑やかだ。手前の誰もいない小さな丸テーブルの上に眼鏡を置いてすぐ踵を返した。ややあってその眼鏡を手にした見知らぬ女性が追いかけてきて、
「これ探してたの。どうもありがとう」
と笑顔で言った。いやこちらこそ勝手に持ってきてしまって申し訳ない、とお互いぺこぺこと頭を下げ合う。
故郷ではないがどこか見覚えがある町で、久しぶりに幼馴染たちと集まった。何かを調べるためという名目で、知り合いの店舗兼住居にお邪魔する。玄関を入ってすぐの部屋に大き目のソファがいくつか置いてあったが満杯になった。お茶とお菓子を手分けして配る。そのうち、一人の幼児が私にもたれかかって寝てしまった。人見知りをしない聞き分けの良い子なのでまあいいか、と抱っこし直し寝かそうとしたが、向かいにいたその子の兄らしき男の子がしつこくチョッカイをかけてきて起こしてしまった。特に泣くことはなかったのでほっとした。
皆でいったん外に出て話し合っていると、いつの間にか店の入っているビルの入り口がすべて閉鎖されている。閉店の時間らしい。どこにも入る場所がなく呼び出しボタンもない。全員、中に上着やカバンを置いてきているし、店舗の連絡先もわからない。皆それぞれ一度家に帰ろうということで解散するも、よく見ると建物の背後の奥に住居裏口があった。店の主とその妻が、きまり悪そうに全員分の荷物を運び出してきた。とりあえず全て預かり、まだ残っていた数人と分担して各自届けることにした。分担するためのメモには懐かしい名前がたくさんあった。が、家がどこにあるのかは心もとない。
コメント
コメントを投稿