名残惜しさにも程がある
夢の途中で「ああこれ夢だ」とわかる明晰夢はたまにあったけど、わかったまま進むパターンって初めてかも。
仕事仲間の友人たちとランチ。帰りは方向が同じAさんと一緒になった。
「地下鉄ってこっちでいいのかな」
とAさんに聞かれたが、今歩いている場所は中野駅北口付近である。サンプラザの建物も見える。地下鉄は多分逆側?と言いつつ、二人ともまだお喋りしたい気分だったので、細長いビルの中を駅に向かってぶらぶら歩いた。
(ああこれ夢だな、なんで中野ブロードウェイではないんだろ)
と思った。
そろそろお開きにしようか、ということになりエレベーターに乗った。エレベーターはとても狭く、Aさんと自分の他に背の高い男性と女の子を抱っこした母親の五人でいっぱいになってしまった。その上スピードも遅いようでなかなか下に着かない。女の子が暑い暑い、まだ?とぐずった。
やっと扉が開いた。が、その瞬間エレベーターは電車に変わった。すごいスピードで疾走している。窓の外は知らない田園風景が広がる。
(またこのパターン。どうせこの電車、中々止まらないんだろうな)
ところが案外すぐに駅に着いた。名前は「新島々」。どこかで聞いたことがあるが思い出せない。田舎の駅で、待合室には数人の人がいた。とりあえず引き返さないとと時刻表を見たが、本数が少なく、次の電車は数時間先だった。Aと二人、どうやって時間を潰そうかと途方に暮れた。

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