おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

「白魔の塔」「鬼滅の刃、上弦集結そして刀鍛冶の里へ」

2023年2月21日  2023年9月12日 

順調に積読消化、そして映画。



「白魔(びゃくま)の塔」三津田信三(2019)

「黒面の狐」の物理波矢多は炭鉱を出て灯台守になる。灯台守といいつつ、正式には「海上保安庁の航路標識看守」。そしてここでも波矢多はモテモテである。本人が繊細かつ敏感で、人が気づかないことに気づいちゃう性質が引き寄せてしまうのか、常に何かを探している生き方をしているが故に迷い込んでしまうのか、両方か。

 何にせよ物語の殆どはただこの波矢多が「さ迷っている」場面である。作中にも出てきたカフカの「城」のようにいつまでたっても辿り着けない。波矢多の人生そのものを象徴しているようにも見える。たった独りで誰とも話さず行動しているうち、目に映る景色や耳に入る音が次第に「意味」を持った何かに変貌していくさまがいい感じに怖い。目の前にしかとある現実とそうでないものの境目が曖昧になる、自分の存在というものが大きな何かに埋没していきそうになる、そういう感覚。人生に迷いまくっている波矢多くんにどういう影響を与えて何をもたらしたんだろうか。続き読みたい。三作目は何色になるのかな。

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「鬼滅の刃、上弦集結そして刀鍛冶の里へ」戸崎春雄(2023)


「遊郭編」をTVで観てて、こりゃTV画面じゃもったいないクオリティだなと思ったのでつい観に行ってしまった。例によって平日の真昼間、人は少な目で年齢も高め(笑)。私と同年代と思しき方々は殆どお一人でいらしてた様子(私もだ)。

 話としても好きなのよね「遊郭編」。現実の悲惨と物語としてのそれがうまく融合されてると思う。炭治郎が堕姫と妓夫太郎の二人に

「自分たち兄妹も辿ったかもしれない未来」

 をみるところが好き。

 そして「上弦集結」の無限城は途轍もなくヤバかった。よくぞここまで作りこんだなーとため息ばかり。ufotableの本気というやつですね。映画館で観られて本望です、うん。

 ちなみにこの週のランキングで堂々の第二位(映画.com)!やっぱりすごいね。 

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