2015年8月21日金曜日

読んだ本いろいろ 5

「文明崩壊」上下巻 ジャレド・ダイアモンド

タイトル通り、ある文明が崩壊するときどういう原因があり、どういうふうに滅びていくのかを、主に「環境」という観点から探った本。上下巻でメチャクチャ長いが、参考文献もメチャクチャ多いので、そこは致し方ないかも。作者は学者だし、こういう細かい調査の目的や経緯や出たデータ云々等、端折れないのだろうなあと気持ちはわからんでもないが、私のような一般人には正直つらかった。ぶっちゃけ、えんえん続く調査云々の話はナナメ&飛ばし読みしましたすみません。
結論的には、文明の継続には今も昔も「食」の問題が第一のキーワードであるということ。人口に対して、その分の食を生み出せる農地はどれくらいあるのか、とか具体的に考えるとけっこう怖い。
ベストセラーとなった「銃・病原菌・鉄」も持っているが読んだのが随分と前なので、もう一回読みなおそうと思う。だいぶ中身を忘れてしまってはいるが、圧倒的に面白かったのは「銃・病原菌・鉄」の方。タイトルもいいよね。


「ドキュメント戦艦大和」 吉田満

淡々と、時系列に起こったことを書き連ねる地の文と、合間に挟まる日米両方の生の証言。相当のボリュームだが、こちらは読み飛ばすことは出来ない。ひとつひとつが、大和の戦いそのものだからだ。
時系列、といったが、実際には別々にではなく同時にいろいろなことが起こっていたのだ、という著者の言葉が重い。
結果を知っている現代の人間が、この戦いを「愚か」とか「無謀」とか切り捨ててしまうことは簡単だけれども、やはりこれはいろんな意味で必然の戦いだったようにも思える。大きな戦艦での戦いが、事実上これで終焉を迎えたことから考えても。
ただただ、先人の奮闘と心意気に感謝。

「卑怯者の島」小林よしのり

小林氏が以前出していた月刊誌に連載していたが、途中で廃刊になってしまい続きが気になっていたので、買って一気に読んだ。感想はただ一言、読んで良かった!
「戦争論」から始まる一連の著作で小林氏の言いたいことすべてが、フィクションという枠に囲ったことで一気に明確になり、ストレートに伝わってきた。戦争を経験していない世代のはずの小林氏が、遠慮会釈なしに描く戦争は、怖ろしいほどの現実感でこちらに迫ってくる。ある意味フィクションだからこそ自由に世界を構築でき、自在に動き回ることができるのだ。ここ最近の小林さんの主張とは相容れない部分も多かったが、フィクションならば考え方の違いなど関係ない。このような漫画を描くことができる小林氏はやはり天才だ!と思う。
戦後70年の今年、この本を読むことが出来て良かった。戦争に関してはもちろんのこと、創作ということの本質や可能性についても、新たに考え直すことができた。本人もあとがきに「代表作にしたい一作」と書いていたが、いやホントにゴーマンでもなんでもなく、その通り。今までで一番の出来だと思う。小林氏には、出来れば今後もっともっとフィクションを描いてほしい。

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