12月に読んだ本
まだこの辺境のブログを観ていただいている方がいらっしゃるかどうか定かではないが、遅まきながらまだ松の内なので新年のご挨拶。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
といいつつ、12月に戻ってみる。久しぶりのキング。
このところ短編や中編ばかり読んでいたので、私的には「悪霊の島」以来久々の大長編。キングによくある「もし◯◯という(たいがい碌でもない)状況に陥ったら」系だが、のっけから飛ばしまくっていて止まらない。帯にもあったがまさに「フルスロットル」。
出口のない閉じられた空間に人を押し込めるとおかしくなる、という話は古今東西多々あるが、どこにでもあるような小さな町に芽生えた「悪意」がはっきりとした狂気・邪悪に育っていくさまをこれでもかというほど畳みかけてくるそのスピード感・ドライブ感はさすが。いつも想像力を必要以上に(否応なしに)かきたてられるが、今回は設定がいたってシンプルなせいか余計にストレートに迫ってきた。物語の「真相」はかなり荒唐無稽だが、それで白けることなくラストまで読み切らせてしまう、稀代のストーリーテラーの面目躍如といったところ。
正直、今後ITを超える長編は無理なのか?とも思っていたので嬉しい。しかも、2013年最後に読んだ作品となった。意識してなかったがこれも嬉しい。
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