2012年9月6日木曜日

夏休みに読んだ本(まとめて)

朝の喧騒が過ぎるとすっかり静かな家の中。さくさく母の夏休みの宿題を済ませてしまおう。

最初は、外出中の長女から「今本屋。海堂さんの新作の文庫出てるんだけど買っていい?(お金あとでよろしく)」というメールがきて、おおしょうがないなーとうっかり買ってしまうハメ(?)になった上下巻。いや別にイヤイヤ買ったわけじゃないが。しかし忙しくて結局読んだのは一ヶ月後くらい(意味なし)。当の長女も臨海学校だ合宿だ、学祭の準備だとほとんど家にいなかったが、読めたんだろうか?
一言で言って、今回は完全なる「医療系ミステリー」であった。「このミス」大賞をとったくらいだから当たり前なんであるが、最新鋭の医療機器や医学知識、大病院の内部事情なんかをとっぱらってもいける感じの正統派な作り。いや、実際にはそれがあってこそのトリックであり、とっぱらうなんてことは出来ないんだけれども、作品の組立として、という意味で。お医者さんというのはほんとに本を読むのも書くのも速いのねーとちょっと憎たらしい(笑)。
さてお次は久々の宮部作品。こちらはRPGのような世界観と、リアルを融合させようとした…といっていいのだろうか。スティーヴン・キングの「ダーク・タワー」シリーズを彷彿とさせる人物や場面が其処此処に出てきて、お好きな向きは楽しいかも。私も楽しませていただいた。安定した文章力と構成で、どんどん読み進む、のはいつもの宮部作品。
だが。だがですよ。
やっぱりなんだかこれおかしくないか。
「どうもいじめられていたらしい兄が、思い余って相手を一人殺し一人傷つけた」→「優等生で正義感の強い兄がそんなことをやらかしたのは『英雄の書』に惑わされたから」
あまりネタバレになるのも何なのでコレ以上は書かないが、この理由付けは一体なんなんだ。こじつけというか、責任転嫁してるというか、妄想じみているというか何というか。ファンタジーならばなおさら、不条理感を出すならもうちょっと際立ったものにしてほしかった。いじめられっ子を助ける正義の味方がやりすぎた、というヌルい感じじゃなく、もっと人間の黒い部分全開に。うーん、宮部さんは良い人すぎるのかなあ。世界観がけっこう面白いだけに、ちょっと勿体無いような気も。続きがありそうな感じなので、そのへん折込み済みなのかもしれないけど。

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