紀行文【中1男子(読書めんどくさい)編】
紀行文、
つまり旅行などでいつもと違う場所に行ったことをつらつらと、その時々の心情を交えて書く、そういうものといえばよろしいでしょうか。学校の宿題作文リストには「旅を通じて自分自身が変わったことを書きましょう」みたいなことが書いてあったりしたが、そんな
「自分が変わるほどの衝撃的な旅」
なんて早々あるわけないやん。ただ景色をみてキレイだなと思ったり、すげえええと感動したり、帰ってきてやっぱり家が一番だわと再認識したり、そういうよくある普通の感覚を文章化する、それで何がいけないのかね。とりあえず理想を言ってるだけだという大人の事情はわからんでもないけど。
というわけで、書かせてみた紀行文。
幸い今年は、いつもの帰省の際に「金比羅山参り」という非常にわかりやすいイベントをこなしてきた。本のあらすじはすぐ忘れる息子だが、そこは男子の常で方向感覚は良く道筋もよく覚えている。
とにかく何でもいいから順を追って最初から最後まで、金比羅山の入り口から頂上、下りるまでの全行程を書け!
話はそれからだってことで開始。
日程的にギリギリながら、一応下書きっぽいものを自力で書いたのは息子にしちゃ上出来。しかしだな、紙が小さすぎだぞ。これでどうやって添削しろっつうの。真っ赤っ赤のこの紙では到底この通りに直しなんぞできまい。
そこで甘い、超甘い対応だが、母が全面的に添削文章を別紙に書き直し。みっちり最初から最後まで自分で書かせるべきなんだろうが、そんなことをしていては何時間かかるかわからん。本人の集中力ももたないし、だいいち妹の自由研究にも時間と手間をさかねばならない母の気力体力がもたん。この状況で「自分で書かせる」ことに固執すると結局母がイタコにならざるを得ない。釈然としない気持ちながらも別紙に書き直し始めた。
すると・・・あれ?これは・・・
意外に内容がある。というか結構正確な記述。
誤字脱字はもちろん何度も同じ言葉を繰り返し用いたり、主語述語が噛み合ってなかったり、文章的には多々問題があったものの、「紀行文」としての体裁はちゃんと整っている。事実のみを淡々と書いているが、それ故にたまに挟まれた感想というか、心情に説得力がある。いや何これ、案外イケてんじゃん!(親馬鹿)といいつつ相当直したけど。
読書感想文が苦手でも、特に男子なら、紀行文は書けるって子は案外多いのじゃないだろうか。だって明らかに書きやすいよ。国語の成績が残念なうちの息子がこんな短時間(正味二時間弱?)で原稿用紙四枚くらい書けるんだもの。主観をまじえず、事実をそのまま順を追って連ねていく、というのは例えば新聞記事とか、ビジネス文書とかには必要な技術じゃないのかしらん。
前回にも書いたけど、私は小学生時代、ほぼ毎年紀行文(おそらく自由課題というやつ)を書いてた。あの頃は宿題が多くて、作文は他に読書感想文もあったけど、断然書きやすく楽しかったのは紀行文の方。今私が曲りなりにものを書けるのも、その経験の積み重ねがあるからこそと思っている。
本人も、母の助けがあったとはいえ、読書感想文よりははるかに楽に書けたことと珍しく(国語関係で私に)褒められたことで、ちょっと自信がついた感もある。うーん、いいじゃないの紀行文。国語力アップに向けてのとっかかりになりそうだ。これから毎年それにしようそうしよう。
で、塾のほうも二学期からは英数に加え国語も受けてもらいますから。そこんとこもよろしく頼むわ息子。漢字練習は怠るなよ。
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