夏休みに読んだ本
久しぶりの夏生さんの真骨頂。人の心の裏の部分、悪意の底の底を書かせたら天下一品。
なんというか、男性作家に比べ女性作家の描く恋愛というのは非常に底意地が悪く、破滅的でドロドロ感が半端ないことが多いのだが、それでもなぜ人は恋愛にハマってしまうんでしょう。特にここに出てくる女性陣は聡明で生活能力も高く、物の道理もわきまえてる感じなのに。ここまでハマる恋愛をすることがいいことなのか悪いことなのか、私にはわからない。人によりけりなんだろうけど私には無理そうだな、こうやって小説というフィルターを通して安全なところから見ているだけでも怖すぎだ。
「相手を許さない・許せない=恋愛終わってない」というのには同意。許せない!と怒ったり泣いたり悩んだりしてるうちは、相手への執着があるってことだ。許すも許さんもどーでもいいわーと思えればその恋は終了。うーん、さすが夏生姐さんである。
キレイに?決まったラストの詳細は書かないが、本当に最後まで完璧に尻尾を出さず勝ち続けているように見える美冬、だがその「完璧さ」がいずれ彼女の仇となるような予感もする。
三部作の二作目といわれているが、本当のラストはどう演出されるのだろうか?
今回「運命の人」も借りたが、まだ一巻だけなので感想はまだ書かない。一昔前の濃ゆい政治とマスコミの世界がさすがの筆致で繰り広げられてます。
今日図書館行ったけどまだ二巻はなかった。夏休み明けですな。
というわけで私も明日から盆休みに入ります。
明けたら子供の夏休み宿題消化週間。愚痴と腹立ちまぎれに記事をアップするであろうとおもわれます。
皆様、よいお盆休みをお過ごしくださいませ。
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