2012年6月12日火曜日

【覚書き】計画停電

大飯原発の再稼働(起動?)、一応決まったらしいが反対運動もまだまだ喧しい。
今のところ私は、緩やか~な脱原発を望んではいるが、ゼロリスクというあり得ないものを追いかけるつもりはさらさらないので、今後を考えるための一助として昨年の記憶を掘り起こしてみる。

震災時はさほどの被害がなかった埼玉県であったが(だからこそ?)、計画停電(輪番停電)はほぼ全域で実施された。
なんだかすごく長く続いていたような気になっていたけれども、今wikiなどを見返すと

3/14から3/27まで

という二週間にも満たない期間。うーん、細かく記録しておくべきだったな。あの頃は一日をこなすのに必死でそこまで思い至らなかった。反省。とりあえずつらつら思い出すままに書いてみよう。


輪番場所と時期
当初はそれなりに混乱した。何しろ自分の地域がどのグループに入るのかわからない。行政もよくわかっていない。東電には問い合わせ電話が殺到してたらしく、近所の支店にも大勢並んでいた。ネットなしで情報を得るには難しい状況だったと思う。
東電HPにもアクセスが集中し見られない事態が起こったが、すぐに個人でスケジュールを記載するHPを立ち上げる人が続出、検索すればいくつもそういうサイトが出てくるようになった。調べて即ママ友に一斉メール、というのもよくやった。震災直後も唯一使えていたツイッターも活躍。

しかしこの混乱もそれほどではなく、連絡体制が整ってくると共に徐々に解消。毎日テレビで連呼していたし、マンションの掲示板にも予定が貼られた。もともと私の住んでるあたりは昔ながらの地域の結びつきが残っていて、自治会などの組織は早い時期から動いていた。輪番3回目からはもう慣れたもんだった。

家庭内(マンション)
コンセントは抜き、停電後にはブレーカーを落としておく。
(精密機械などは通電したときがヤバイ。事実うっかりコンセント抜くの忘れたルータが壊れた)

水まわりのこと。
マンションで電気系統が止まるということは、水道も使えないということなので、まずやったことは水の確保。風呂に水を多めに張り(トイレ流し用)、ペットボトルなどに飲料用の水を貯めた。電気ポットはしばらくの間保温されているものの、電気がないとお湯を出せないタイプのものは大変不便。うちのポットは一応電池でも動くはずだったのだが、久々にその機能を使おうとしたら壊れてた…(その後、電気なしでも使えるものを購入)。
冷蔵庫は保冷剤を大量投入したうえ、停電中原則として開けること禁止、とした。
うちは幸いオール電化ではなかったので、ガスが使えたことは大きく(ただし点火するのに乾電池が必要)調理に関してはそれほど困らなかった。ただ、店頭からパンや麺類、粉類が消え、お米も品薄だったのでメニューは限定的なものにならざるを得なかった(つか最初からあんまりレパートリー広くないし、決める手間が省けて実は楽…)。

灯りのこと。
時間が夜にかかった場合、あらかじめ子供全員同じ部屋に集め、それぞれたっぷり充電したDS片手にスタンバイ。これ相当明るいので懐中電灯がわりにもなる。何より停電中は堂々とゲームが出来て嬉しかったようだ(笑)。
私は同じく充電フルの携帯をいじったり、音楽を聴いたり昼寝したりして過ごした。

暖房のこと。
こたつを出していたので、全員で足つっこんでいれば電気切れても十分暖かい。そもそもマンションは気密性が高く、寒さはあまり感じなかった。夏でなくてよかった、とはよく思った。

外の様子(道路、店など)
今まで意識したことがなかったが、非常用電源を備えている信号機の存在がありがたかった。それほど人通りのない道でも、やはり信号がないと怖かった。特に夜は危ないので、暗くなったら極力外出は控えた。周囲の家いえが真っ暗になるさまは異様だった。

店の多くは、停電のある日は開店を遅くしたり閉店を早めたり営業時間を調整していた。何が売っているかも含め、この辺はママ友やご近所ネットワークのみならず、道で会った人ともよく情報交換した。

その他所感
地震による被害がほとんどなかった地域であったこと(電気・ガス・水道すべて正常稼働)、期間が春休み中であったことと、何より震災直後で住民の間に一定の連帯感と緊張感、および「もっと大変な人がたくさんいるんだから不足をいってはいけない」というような意識もあり、さほどの混乱なく粛々と停電を受け入れられたのだと思う。だがもしこれが都会のど真ん中、通行量も多く、種々雑多な店や会社や家が立ち並び、隣に誰が住んでるのかもわからないところなら、この程度の混乱におさめることはなかなか厳しいんじゃなかろうか。
ぶっちゃけ、電気が止まるって結構大変なことだと思った。たった二週間足らず、一回につきたかだか2,3時間、しかも開始と終了時間がほぼ正確(多少の前後はあったが)、という停電でも、全員健康に問題のない一般家庭の運営においてすら雑多な作業が確実に発生するのだ。介護すべき病人や乳幼児を抱えた人はさらに大変、まして企業は本当に膨大な手間、経済的損失を強いられるだろう。

震災以来、当たり前だと思っていたことが実は微妙なバランスの上に成り立っていたことを思い知ったが、電気の安定供給もそのひとつだ。
計画停電は、当初の混乱とか、実は必要なかったんじゃないかとかいろいろ批判されているが、電気の安定供給が脅かされることの疑似体験=壮大な訓練だと思えば、有意義だったのではないか。

脱原発叫ぶのはいいが、一気に原発ぜんぶ止めてホントにそれで大丈夫か?火力は原油の輸入が止まったらアウト。太陽光や地熱や風力は、そのバックアップに足るほどの供給能力は現時点でない。
蓄電できない以上、使用電力<供給電力であれば単純にOKとはいえない気がする。総量が明らかに減る状態で、これまでどおりの電気の安定供給を目指す、なまじっかな節電やちょっとの我慢で済む話ではない。だいたい瓦礫の受け入れですらこんなに揉めるのに、みんなでその「ちょっとの我慢」(ちょっと、じゃ済まない可能性も大)を今後ずっとわかちあうなんてこと、出来るんですかね。

6 件のコメント:

  1. なぎさひふみ2012年6月13日 16:46

    そうですよね。確かに微妙なバランスが。電気の力が現代の根幹に近いというのは。
    でも震災からの、見える見えざる圧力はなんでしょう。当然を押し付け、危険な物事は隠蔽し、とってつけた理由で誤魔化す。
    今度の大井原発の再稼動への首相の発言の内容には、文章自体に整合性もなく、もしの時の責任逃れも上手に盛り込んだ、官僚の作文ですね。はっきり言えばいいのに。
    世界からも疎まれることになり、放射性廃棄物の集積所に日本はなりそう。フランスとドイツのことをメディアは伝えない。そして先例のチェルノブイリのことは、NHKのライブラリーからも削除されるという、もう何も信じられなーーい。
    私はアホだった。これからも自然を破壊することに耐えられない。子々孫々に夢を伝えたいのに。
    真実は心の問題です。でもこの現実へ力は物理的効力が必要です。私は頬を殴られて、殴られていない頬を差し出すまでには、余りに霊的効力を持っていない。
    意味には多次元に渉り、この現実の意味は宇宙全体に響きます。まあ生死とか罪とかは幻なので、あまり気にすることはないのですが、宇宙から離れているという観念がそろそろ週末に、いえ終末に近づいていることの意味です。

    何も別にはなく、すべて私の世界宇宙です。それは勿論あなたの世界宇宙です。

    愛、夢、祈り。

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  2. なぎささま

    ご無沙汰しております。なかなかこちらが更新できないのですが
    たまに更新したらこんなのですみません(汗)。
    なのにすかさずいらしていただいて、誠に感謝しております。

    最近の、何事も極端に振れる風潮を私は危惧しております。
    前にも書きましたが、原発絶対賛成、という人はほとんどいないのです。
    賛成といっている人も、いろんなリスクやベネフィットを考えあわせた結果、現状容認やむなし、というスタンスが多いです。
    私も初めのうちこそ、廃棄物の問題や事故が起こった場合の被害が甚大すぎることから、反対という立場でしたが(それにしても徐々に、ですが)今では容認の方に傾いています。
    正直、反原発をうたっている人たちの言っていること・やっていることに到底賛同できないこと、また電気の安定供給を守ることは、すなわち人の命を守ることにも直結するということに気づいたからです。
    ほんの少し前まで、日本も、他の世界の国々も、多くが大人になるまでに生きていられませんでした。さまざまな技術の発達により、今の社会が在るわけであり、「自然に」生きているだけでは得られなかったものを皆得ているわけです。もちろん失った大事なものもありますが、それを懐かしむ余裕があるぶん、現代の私たちは恵まれているわけです。

    阪神淡路大震災のとき、同じ地方にすんでいても、実際に被災した人とそうでない人との間には、どうしても理解し合えない溝があったとききます。
    絆、絆ともてはやされる昨今ですが、むしろ私には、いろんなところに隠されていた溝が今くっきりと感じられます。
    それは寂しいことではありますが、やっぱりそうだったか、という妙に醒めた思いもあります。こうなったらとことんまで現実をみてやろうとも。

    とりとめがなくなりました。

    なぎささん、いつも本当にありがとうございます。本当ならこの場所は創作につかいたいのですが、現実のほうがフィクションめいている昨今なので。
    引き続き、生暖かく見守っていただければ幸いです。

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  3. この覚え書きは本当に貴重です。
    計画停電の実際は、実のところどうだったのだろうと思って調べようと思っても、後づけの批判や停電のせいで多大な影響を被ったという事件めいた話しかなかなか出てこなくて、冷静に対処しました、事なきを得ました、という普通の話がほとんどない。また、今回の私たちの地域とは季節も状況も違うので、あまりにつぶさに記録されすぎてても、参考にならないのです。

    計画停電の実施の有無が知らされるのは2時間前だそうで、その時間帯に、私がもし遠方に出張で家には母だけだったりしたらお手上げじゃあ、なんて思っていたのですが、本当に、大げさでなく、この「覚え書き」のおかげで、母に少し教育ができます。ありがとう! よかったー、おさ子さんのこのブログがあって。

    とゆーわけでさーあさってから計画停電月間に入るのよー。夏じゃ! 冷蔵庫が心配。停電とは関係なく(笑)。

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  4. 蝶子さま
    あああ、もう計画停電に入ってるのでしょうか。今まで見ないでいてすみません。どうぞ体調管理第一で頑張ってくださいね。

    保冷剤の類、夏は必需品だと思います。熱中症対策にもなる。クーラーボックスや保冷バッグに入れて、飲み物だけはそこにストックするのも手かも。

    本文にも書きましたが、電気は切れるときよりつくときのほうが問題です。
    PCなどはもちろんのこと、電気機器は電源OFFにしてコンセント抜きましょう。消えたらとりあえず全体のブレーカー落としておくとなおよいです。

    あと夜にかかった場合、外を歩くのは本当に気をつけてくださいね。思った以上に信号のない道って怖いです。死亡事故もありました。大きい交差点だと交通整理の警官などいたりするんですが、全部は無理でしょうから。

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  5. おさ子さんーーーありがとうね。
    うんうん、毎日保冷剤首に巻いてる私としては、保冷剤は超マストアイテム。

    関電の「でんき予報」は毎日80%台で、いまのところぜんぜん停電の気配はありません。
    ラジオでは毎日「節電のお願い」が流れるけれど、すごく暑くなったし、「適度に冷房をお使いください」って。なんか余裕感じちゃって嫌だわー(笑)「おかげさんで、もう原発動いてますさかいな、へっへっへ」みたいな(笑)
    ところで、この世間の喧噪とは関係なく、我が家の冷蔵庫が寿命を迎えてしまったのよ、とうとう。先週、慌てて買いました。スペースに限りがあるから選択肢はそうないし、前から目星を付けていた製品を電話で叫んで「はよ持ってきてー」(笑)
    省エネタイプなので、さらに節電できそうです。次の使用量の通知が楽しみな我が家です。

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    1. 冷蔵庫買い替えですかー、楽しみですね♪
      でもあれも、持ってくる時間までの入れ替えタイムがなかなか大変ですよね。発泡スチロールのフタ付き、いわゆるトロ箱みたいなの便利ですよ。結構入るし、保冷性抜群だし、使用後はさくっと捨てられるし。

      計画停電は、無ければ無いのが一番ですよホント。現時点で原発稼働はやむなしと思っています。ただとにかく非常時の対応をなんとか早く確立してほしいですよね。停めてたって危険性はあるわけですから。

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