6月に読んだ本
ずうううっと前に買った此の本、多忙の折行方不明になり数日前に発見。友人とのランチに出かける電車の中でやっと読破した。あれ?ホントに忙しいのか私。
「日本辺境論」内田樹
ウチダさんの本はいつも「おお!そうなのか」と一気に腑に落ちることを拒む。文章は簡潔にして平易、わかりやすいのだが、難しいのだ。わかったような気になる瞬間は常時あるのに、ん?ほんとにわかってる?つもり、だけじゃないの?と不安になる。つまり、ちっともすっきりしないのだ。どうやっても読めない時がある。読んでも言葉が頭に入らない、ダダ漏れになる感じ。今回読めたということは調子のいい証拠だ。うん。
今回琴線に触れたのは、「真名」と「仮名」とに分かれている日本語の特性が、外から来る知識や技術の翻訳を容易にしている、ということ。日本独自のものである「仮名」が仮であり外から来た漢語が「真名」。自分たちで作ったものを「仮」といってしまうあたり、なるほど非常に日本的だ。
未知のものは「真名」で受け取り、翻訳するために必要な「ぶっちゃけどういう意味なの?」と突っ込む役割は「仮名」に負わす。このハイブリッドな構成のおかげで、日本には文字を読めない障害というのは非常にすくないらしい。あっても、漢字かひらがなのどちらかだけ読めない、というパターン。つまり脳の使用範囲がほかの言語使用者とは違うのね。すごいぞ、日本語。
あ、でもだから英会話がなかなか習得出来ないのだな。しゅん。
とにかくウチダさんの本は、ある程度時間が経ってから読み返すとまた違った理解が出来る、何度でも楽しめる本なのである。といいつつ、うっすい本一冊がなかなか読めない今日この頃なのだった。ふう。更新がんばります、なるべく。
コメント
コメントを投稿