2009年7月22日水曜日

七月に読んだ本

図書館でまとめ借りした本の数々についてのメモ

「長い長い殺人」宮部みゆき
えーと、これは「模倣犯」の前振りのような作品でした
最初はそれほど深くつっこまないつもりだったのかな? 何しろ語り手が「財布」
なんとなく可愛い、ですし描写もさすがにうまいのですが
先に「模倣犯」を読んでしまった私には物足りなかった
まだ「模倣犯」いってない方はどうぞ♪

「メタボラ」桐野夏生
朝日新聞に連載していた当時、ちょっとだけ読んだことがあって、ずっと気になっていた作品でした
記憶を失った「僕」の行く末は、続きを読んだら余計迷宮にはまった感じですが
人物造形、構成さすがにうまい
出てくる男子がいちいちダメンズばっかりなんですが、妙に魅力的
桐野さんの作品では珍しく、男子が主人公
女子を描くときのような辛辣さがなく
(辛辣にしようとしてるのにしきれない感じ)
あ、桐野さんこの主人公に惚れてるな、と思いました
そのせいか、相当ハードな話で、微妙にハッピーエンドではないにもかかわらず、読後感はよかった

「吉祥寺幸荘物語」花村萬月
吉祥寺、この間いったばっかりなので、なんとなく借りてみた
実は花村作品はこれが初!
主人公は小説家を目指す若者
女の子と付き合ったことのない非モテ系のビンボー男子が
幸荘の住民たちとのかかわりで成長していく話、と書くと
普通の青春物語みたいだが
そこは萬月さん(ってこれ以外知らないが)
おおおここまで書いていいの?というくらいたたみかける
主人公が経験を積むごとにどんどん自信をつけてかっこよくなっていくのがなんと言いますか
男子的妄想なんですが
こういう妄想なら女子でも読んでて楽しめます、けっこうひどい奴なのになんか憎めない
これは萬月さん自身なのかな、と思ったりしました

「私が語り始めた彼は」三浦しをん
三浦さんのもこれが初めて!
とてもよかった、他のも読んでみたい
不倫を繰り返す男の周辺を描いていくのですが
ひとりひとりが類型におちず
とても魅力的
文章も美しく、引っかかるところがない
適切な言葉を適切な場所で使っている感じ
しかし
最後の書き下ろし部分は、不要だったかもしれんなー
というか、長すぎかなー
いやー、でもだからどうしろと言われると、わかんないかもー
などと思いました
きっちりした構成でとても読みやすく書かれています

「温室デイズ」瀬尾まいこ
瀬尾さんのエッセイはよく読んでいましたが小説は初めて
(そう、今回はほとんど初めてシリーズです)
繊細で的確な視線が気持ちいい
容易に答えが出ない問題を
一気に解決しようとするのではなく
まず逃げずに受け入れる努力をする
口で言うのは簡単だが、実際なかなかできないことだ
中学の先生だそうですが
うちの娘もこんな先生に教わりたいもの
文章もまた優しく心地よい、いつまでも読んでいたい感じ

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