「新しい花が咲く -ぼんぼん彩句-」
怒涛の年末年始を経て積読消化ちう。なのに日々絶賛増加してるのは何故なんだ(いつもの)。
「新しい花が咲く -ぼんぼん彩句-」宮部みゆき(2025)
他人の作った俳句をベースに書いたという変わり種の短編集。十二編あるのだが、このタイトルと企画から受けるのどかなイメージはどの話もない。こんな短いのに(短いから?)何故ここまで濃密に、ズッシリ書けるのであろうか。それでいて語り口はいたって軽やかで且つ物語としてキチンと完結してるのだ。のっけから胸糞話、人怖ありSFありホラーありファンタジーあり、続きが読みたくなるのも多々ある。どれもこれも素晴らしいしどこから読んでもいい本ではあるけれど、ラストの一編だけはラストに読むのがいいと思う。まさにタイトル回収でとてもよかった。
同じ飯同じ菜を食ふ春日和
これはこの場所じたいが見ていた家族の風景。どんなに時が過ぎても世の中がいろいろ変わっても、同じ春が来て同じ花が咲く。古い和歌にこういうのいくつもあるよね。この重量級の短編たちを日本人特有の心で締める、流石です。
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