おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

「爆弾(小説)」「ショウタイムセブン」

2026年1月8日  2026年1月8日 

  年末の怒涛前に読んだ・観たやつ。

「爆弾(小説)」呉勝浩(2022)

 いつもの「映画で観て原作読みたくなった」パターンなのだが、世間的にも一定の効果があるんだろうなあ。本屋にも未だに平積みされてるし。てか、年明けてもまだ上映中なの凄い。まんまと乗らされてる一人だが、面白いので今後も積極的に乗っていく所存。

 さて、小説でのタゴサクは映画のそれより百万倍嫌な奴で、それこそ見たくない読みたくないレベルの忌避感・嫌悪感が噴出し、私にしては読破するのに時間がかかった。いや物凄く読みやすいし面白いのよ?緊迫感もスピード感もあるし、相当多くの登場人物が入り乱れるのにまったくダレないしわかりやすい。なのにタゴサクが吐き出す毒にやられるのか、読むたびに結構なダメージが来て年なのかしらと……あっ佐藤次朗さんの演技が甘かったというわけでは全然まったくない!ようもまあ原作タゴサクそのまんまの人物造型でキッチリ演じきったなあと改めて感心しきりでした。

 思うに、文字で受け取る情報と映像と音で受け取る情報の違いなのかもしれない。人にもよるだろうけど、私は普段動画より断然テキスト派で、料理のレシピも殆ど文字でみる。動画は何だかまどろっこしいというか、ほしい情報を受け取るタイミングがどうも合わないというか、かえって理解に時間がかかるのだ(観たい映画を観る・映画だけに集中できる映画館という空間ならばそんなことはないので、目的も問題なのかも)。動画は視覚と聴覚に与えられる情報量が多すぎる。だから無意識に情報を端折ってしまうんだろう。文字の場合は当然「文字のみ」なので全体量は少ないが、想像の扉がバーンと開いた状態なのでむしろ実際に浸かる情報量はかなり多くなる。ということなのかなあ。いや本当嫌な奴なんよタゴサク。この世の邪悪の集合体で煮凝りみたいな。映画観てるから何が起こるか知ってた上でこの感覚が味わえたというのは、それほどによくできた小説ということだ。

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「ショウタイムセブン」渡辺一貴(2024)

 録画で観た。韓国映画「テロ、ライブ」(2013)のリメイクで此方も爆弾もの。ラジオ番組にかかってきた電話をいたずらだと思い込み切ったところ、窓の外でドカン!の絵は素晴らしかった。テレビ局の裏側(物理的にも心理的にも)もしっかり描かれていたし、目的不明・正体不明の爆破犯に翻弄される主人公の元キャスター(阿部寛)もよかった。何よりショウタイムセブンという報道番組そのものが犯人と対峙する手段となるのが面白い。

 そう、途中まではよかったのよ途中までは……。

 ホラー映画でもそうだけど、敵の正体が不明なうちが一番怖くて面白い。難しいのは、如何にその姿を明かすか、というところ。「エイリアン」なんかは本体も超絶キモ怖いのと状況の詰み加減で最後の最後まで恐怖と緊張の糸が切れなかったが、あれは極めて稀有な成功例だと思う。

 その点、上記の「爆弾」では、タゴサクの動機はまったく明かされない。何なら本当に全部こやつのせいなのかどうかも確証がないまま終わる。真相は殆どわかんないままなのに謎の「物語が閉じた」感。いやー上手いな改めて!

 元ネタの方の粗筋(ネタバレバージョン)も読んだけど、むむむーだいぶ違う!何で同じようにせんかった?日本と韓国のお国柄の違い?時代の違い?(十年後だもんね)どうせ変えるなら、もっと元キャスターの狂気中心にしてほしかったなー。阿部ちゃんのキャスターとしての業をもっと見たかったよ。ただ、今のテレビ業界に果たして「悪魔に魂を売っても手に入れたい報道番組キャスターの座」なんてあるんだろうか。あとあんな大工事で四人も亡くなったら、今の日本じゃ揉み消すの無理じゃね?ラストをああするのならばもっと阿部ちゃんを炸裂させてほしかったー。むーん。

 などとツッコミどころ満載なものの、一応最後までは連れていかれました。ホント終盤が惜しい。

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