「新幹線大爆破」新旧
ムッスメのネフリ登録に乗っかるシリーズ。出てきたオススメにもホイホイと乗っかる。以下、新旧ともにネタバレ気味なので未見の方はご注意を。先に観た方がよろしいです。どちらもすっごく面白いよ。
🚄緊急停車車両を回避せよ
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) March 17, 2026
絶体絶命の大ピンチに笠置(斎藤工)が導き出した作戦「逆線運転」。
対向車両通過と同時に上下線を入れ替えるという神業で、危機突破なるか?#新幹線大爆破 #BulletTrainExplosion pic.twitter.com/37IMiUwbE2
「新幹線大爆破」樋口真嗣(2025)
1975年の同名映画を元に「リブート版」として製作、JR東日本が特別協力し実際の新幹線車両や施設を利用して撮影されたという。車掌役の草彅くん(名前が高市さんてのがまた)、運転士役ののんさんを筆頭に超豪華メンバーの俳優陣。のっけから「新幹線」というお仕事そのものがピッカピカに輝いておりました。新幹線の美しいフォルムはいうまでもなく、様々なシーンでキビキビ働く人々を観てるだけで楽しい。
ストーリーのメインは「速度を時速百キロ以下に落とすと爆発」する新幹線はやぶさから、どうやって乗客を救出できるか・周囲への被害を最小限に抑えられるか。チーム一丸でとっかかるこの感じ、同監督の「シンゴジラ」っぽい、と思ったら案の定庵野秀明さんも関わってた。最初から最後まで実にドキドキワクワクしましたわ。絵面もセリフも動きも全部カッコエエ!
しかしこの「新幹線まわり」の描写と展開が素晴らしかっただけに、犯人が判明した後の展開が残念。あの「クッソ甘ったれた」犯人は、もうちっと物理的に痛い目に遭うか、最後までガンギマリ悪を貫くか、してほしかったかな。高市車掌優しすぎるよ!!!同情すべき点は多々あるも、だからって何してもいいわけじゃないぞ。
「新幹線大爆破」佐藤純弥(1975)
「付近に不審な荷物がございましたら……」ってアナウンス、今は聞きなれたものだけど、この時代はどうだったんだろう。サリン事件以来かと思っていたが、実はもっと以前からだったんだろうか。当時国鉄の協力は得られなかった。速くて安全な乗り物という認識を世に訴えねばならなかった国鉄時代、日常的に爆破予告(いたずら)も少なくなかった事情を鑑みると致し方ないところはあるかも。やむなく(?)隠し撮りしたらしいがそれはアカンやろ。無茶な時代でもあった。
それにしてもこの1975年製作版もメチャクチャ面白い。何で国内でヒットしなかったのか意味がワカラン。あんまり宣伝できなかったんだっけ?0系のひかりが疾走する映像はそれだけで歴史遺産だし、車内の雰囲気も今とはだいぶ違う。禁煙じゃなかったし、ゴミは各自座席の下にまとめて置くってやってたのよね。諸々リアルすぎて受けなかったという説もあるらしいが、さて。
此方の犯人は初手から出てくる。学生運動くずれの古賀・倒産した町工場の社長沖田とその元社員の若者大城(沖縄から集団就職で出てきた)。新作と違ってかなり詳細にそれぞれの事情、警察との応酬、大捕り物が描かれる。学生運動、町工場、集団就職のワードがこの時代誰にでも通じるリアルの一つだったんだろう。海外版だと三人は単なるテロリストの扱いで、動機云々部分はバッサリカットされたらしい。なるほど。新作も海外版を踏襲してほしかったな。動機なんぞどうでもええねん。もう一回言っちゃうよ「同情すべき点は多々あるも、だからって何してもいいわけじゃないぞ」。ちなみに「革命が成功した国に行ってみたい」と言った古賀役の山本圭さん、あまりにも私の中での「活動家」イメージピッタリだった。調べてみたら「氷点」の徹役もやってたあああ!全然違う役だけどなんとなく納得。
海外版、三人が「身代金を手に入れたら何をしたいか」を話す場面はカットしなかったかな。してないといいな。あの短い会話だけで、三人には崇高な目的なんぞ欠片もなく、理解不能な悪魔でもなく、ただただ短絡的で即物的で自分勝手な人間だということがよくわかる。
それに対して運転指令長役の宇津井健さんの振る舞いはあまりにも対照的だった。仕事に対する責任感と覚悟、究極の問題にも真正面から対峙する気概は圧倒的。犯人と同じってこたあないやね謙虚すぎ、私利私欲に塗れた愚かなテロリストとは格が違うわい。これ以上は詳述しないけど、国鉄がのちに分割民営化されていく未来がほの見える、予言めいたラストだったということだけ言っとく。
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