「東大理三の悪魔」
何で見かけたのかは忘れたが(どうせTwitter(x)だろうと思うが)読んでみたかったので三冊一気に。
「東大理三の悪魔」1~3 幸村百理男
(2:東大病院の天使、3:マウナケアプロジェクト)
1は素晴らしく面白かった。何と言っても間宮のキャラ、外見から話す内容から生活っぷりから、すべてが謎めいていて魅力的。主人公ノボルの常人とはズレた感性がピッタリ嵌るのも納得。ストーリーとしては、世の中に溢れる陰謀論と都市伝説と精神医学と最新科学(とはいえド文系の私なので科学雑誌や新書等読むと微かに得られる程度の理解しかしてないが)を混ぜくった感じ。ノボルの友人たちもそれぞれ個性がとんがってて、やりとりが面白かった。最後まで間宮の存在が謎だらけで、不穏な終わり方をしたのも良き。2でその謎がいくらか解け、やっぱりやや不穏な感じのハッピーエンド?に辿り着いた時には、きっと3でとんでもないことになるんだろうな、と思っていた。
ところが予想は大きく外れた。舞台をハワイに変え、贅沢な邸と美味しい食事、完璧な使用人たち、そしてユートピアめいた(私はディストピアだと思う)町。ここまで揃って、何も起こらないわけないと思いますよね。スティーヴン・キングの超絶長い前振りに慣らされた私は、延々続くノボルとシモーネのラブラブっぷりを、きっと何かのフラグなんだろう、最後にドーンとなにか来るに違いない、と信じて疑わなかった……正直言って、1,2と比べ明らかに変化が乏しくテンポがえらくゆっくりだった3はガンガン読み進む、とはならなかった。何日かかけてようやく読み切って、思ったのがこれ。
私は何を見せられていたんだろう???
それからまたこう思った。
何だかキリスト教っぽい、全知全能の神がすべてを統べる、みたいな世界観だな(詳しくないけど)。日本の神ならば、もっとワチャワチャ色々あって一筋縄じゃいかんだろう。もっと他にもいそうだよねこういう能力者って。生身で寿命のある人間である以上、一人や二人じゃ足りんだろ。つか絶対チャールズ悪い奴やで私にはわかる(確信)。
それからまた何日かして思った。
もしかしたらこれ、全部ノボルの脳内で起こった話で、現実世界とは何の関係もないのでは?だって、あまりにもノボルに(ノボルだけに)都合が良すぎる世界で物語じゃないの?もしやノボルは今も独り、東京の狭い自室にいるのでは……?
ここに行きついて心底ゾゾーっとした。まだもう一冊スピンオフ的な本があるらしいけど、何だか読まない方がいい気がしてきた。といいつつ怖いものみたさで読んじゃうかも。それでもある程度期間はあけようと思う。
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