これからの部屋
うたた寝の方が夢は見やすい気がする。というか、覚えている可能性が高いってことか。今住んでる家に実は別のスペースが!ってよく出てくるパターン。(自分の部屋が欲しいのよね、うん)
長く放置していた部屋に入った。天井に届くほどの背の高い家具、テーブルは普通サイズと特大サイズの二つがあり、椅子は一つもない。床はフローリング風だが、ペラペラのステッカーのようなものをただ貼っただけで、ところどころめくれて下地がむき出しになっている。風呂場もそういったまがい物らしきフローリングシートで覆われていて、
(どうやって使っていたんだっけ?)
と不思議な気持ちになる。
この部屋に自分の物を移して居場所を作ろうと考えていると、急に強い風が吹き出していろんなものが飛び、背の高い家具の下方の小さなS字フックにかかっていたものがすべて落ちた。
窓を閉めようと壁際に行くと、閂付きの大きな扉があるのに気づく。開けてみると、今まさに此方に来ようとしていた見知らぬ母子とお婆さんの三人と鉢合わせした。
「……もしかして、いつも此方を通り抜けていらっしゃいました?」
と聞くと、曖昧に笑って後ずさりする。
「別に今は通って構いませんけど、次からはやめてくださいね」
三人はこちら側に来ることなく、そのままどこかへ去ってしまった。
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