「日本沈没」

 
「日本沈没」上下 小松左京 1973年(昭和48年)

まさかの息子が小松左京に嵌り、つられて沢山買ってしまった。そのうちの二冊、懐かしのこれ。私の世代は誰もが知っているヒット作、映画化もされてこちらも大ヒットした。

【60字梗概】
海底の異常により日本列島沈没の危機をいち早く知った科学者が日本政府とともに全国民の海外避難作戦を立案、実行に移す。

最初に刊行されたのはカッパノベルスの上下巻、読書好きな父がいち早く購入していた。小学生だった私にはかなり難しい内容だったが根性で読了した。とはいえ果たしてどこまで理解していたかは定かではない。ただ深海調査艇の「わだつみ」という名前がやけにおどろおどろしく感じたことは覚えている。
今うん十年ぶりに読んでみると、その「わだつみ」の海底探索場面が超長い。上巻の半分以上。そしてメチャクチャ詳細。絶対実際に乗ってるだろこの人!と思って少し調べてみたが、わからない。wikiによれば元は「日本人が国を失い流浪の民族になったらどうなるか」というテーマで、日本沈没はあくまで舞台設定、地球物理学への関心はその後だということだが、一万メートルまで潜れる「わだつみ」はフィクションにしろ、きっと何らかの海底体験があったんじゃないだろうか。
相次ぐ地震、活発化する火山活動、大きな地殻変動により日本列島が引き裂かれて沈んでいくさまは驚くほどにあっけない。その中で一人でも多く救おうと、日本人という民族を守ろうと奮闘する人々の姿には心打たれる。大災害が起こっても不思議に冷静に振る舞う日本人の姿が、阪神淡路や東北の大震災より何十年も前に、ここで描かれている。作者が予言者と呼ばれる所以だ。



おまけ
←拾い物の画像だが、懐かしい!中身のハードさと裏腹に、やけに可愛いというかポップな装丁なのがまた印象深かった。 にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
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